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日本産近縁ヤモリ種間における性決定・性分化機構の多様性および比較解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K06790
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関中部大学

研究代表者

松原 和純  中部大学, 応用生物学部, 准教授 (90399113)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード性染色体 / 温度依存性決定 / ヤモリ / 進化 / 種内多様性 / DMRT1 / 爬虫類 / 性決定 / 多様性
研究開始時の研究の概要

爬虫類には多様な性決定様式が見られ、孵卵温度で性が決定される種、雄へテロ型の性染色体を持つ種、雌へテロ型の性染色体を持つ種が混在する。このことから爬虫類の進化過程で何度も性決定様式の変遷が起きたと考えられる。本研究では同属種でありながら異なる性決定様式をもつ2種のヤモリ、ニホンヤモリ(温度依存性決定)とミナミヤモリ(雌ヘテロ型性染色体)を用いて性染色体のゲノム配列や性決定機構を比較解析する。それによって性決定様式の変遷および新たな性決定遺伝子の誕生のメカニズムを解明することを目的とする。

研究成果の概要

性決定様式の変遷および性染色体の進化のメカニズムを解明することを目的として、ニホンヤモリとミナミヤモリの種間や個体群間において性染色体の構造の比較解析を行った。沖縄島系統ミナミヤモリ雌個体のドラフトゲノムからDMRT1のZもしくはWホモログを含むコンティグを同定し、それらを比較することでDMRT1の下流域にW特異的塩基配列を検出した。また、ミナミヤモリ4系統間の比較解析からミナミヤモリの石垣島系統と沖縄島系統では共通祖先においてZとWホモログ間の分化が生じた事が推定された。一方で、北トカラ系統と南九州系統では、同領域のZとW間の分化は同定されず、独自に性染色体の進化が起きたと推定された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ミナミヤモリ4系統の性染色体の比較解析から、沖縄島系統と石垣島系統の性染色体は共通祖先に端を発し、一方で北トカラ系統と南九州系統では独自に性染色体の進化が起きたと推定された。この様に、島嶼など小さな隔離地域に生息する個体群では独自の性染色体の進化や生物学的特徴の獲得が起きている可能性があり、これら隔離個体群の調査や保護の重要性が示された。ミナミヤモリ沖縄島系統と石垣島系統の性染色体の分化の開始には、脊椎動物の性分化関連遺伝子であるDMRT1の対立遺伝子間での分化が切掛となったことが改めて示唆された。この事は、性染色体の誕生には性分化関連遺伝子の収斂進化といった共通原理があることを支持する。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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