研究課題/領域番号 |
20K06794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 (2022) 北海道大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
川西 亮太 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50609279)
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研究分担者 |
佐藤 崇 京都大学, 農学研究科, 研究員 (60436516)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 寄生虫 / 等脚目 / 深海 / 自然史標本 / 博物館 / 魚類 / iDNA |
研究開始時の研究の概要 |
寄生生物は生物多様性のかなりの部分を占め、生態系内でも重要な役割を持つことがわかってきている。しかし、実際の種多様性や生態などの解明は大きく遅れている。特に、「地球最後のフロンティア」とも評される深海域では直接の踏査が困難なこともあり、どのような宿主-寄生虫関係が築かれているのかを理解することは難しい。 本研究では、博物館に収蔵されている宿主魚類の既存標本調査と最新のDNA解析アプローチ(iDNA:寄生虫の消化管内にある宿主由来のDNA)を取り入れたフィールド調査を組み合わせることで、深海魚に寄生する等脚類(グソクムシやウオノエ)の種多様性と宿主特異性を網羅的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
深海は地球最後のフロンティアとも評されるように、直接の調査を行いづらい場所であり、そこに暮らす生物の多様性を明らかにすることは容易ではない。特に、地球上の生物多様性の大きな割合を占めると考えられている寄生生物では、宿主との対応関係を踏まえた多様性の解明が重要であり、さらにハードルが高くなる。 本研究では、博物館等に収蔵されている宿主(魚類)の既存標本内に非意図的に保存されている寄生生物を調査する手法とiDNA(invertebrate-derived DNA:寄生生物の消化管内にある宿主組織由来のDNA)を用いて宿主を特定する解析を用いることによって、深海魚類に寄生する等脚目甲殻類(グソクムシやウオノエなど)の種多様性や宿主特異性を明らかにすることを目的としている。 新型コロナウイルスの流行により昨年度まで中止が続いていた博物館等での標本調査や野外での深海魚類の採集調査を今年度は進めることができた。具体的には、深海魚類の中でも種数が豊富なソコダラ科について、43種1200個体近い博物館標本を調査した。その結果、魚類標本内に寄生したまま保存されていたウオノエ科等脚類を複数個体得ることができた。また、深海魚類の現地サンプリングや現地研究者・漁業関係者等からの提供を通して、野外からも深海性の寄生性等脚類も複数採集することができた。その成果の一部については、国内学会において発表した。今年度が当初計画では最終年度であったが、新型コロナウイルス流行による過年度の影響が尾を引いているため、研究期間を延長申請して次年度も本研究課題を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本課題開始時点から新型コロナウイルスの流行が継続しており、その影響が続いているため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの流行状況についてはいまだ収束が見通せない状況であるが、研究期間延長申請を行い、各種課題が実施できるよう努める。
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