研究課題/領域番号 |
20K06823
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
須之部 友基 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00250142)
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研究分担者 |
久米 元 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (00554263)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 性転換 / 配偶システム / 性比 / 雌性先熟 / ハタ科 / アカオビハナダイ / 雌雄同体 / 雌雄同体現象 / 魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
同じ種でも存在する環境によって配偶システムが様々であることが考えられる.性様式も体長-有利性モデルが予測するように配偶システムに応じて雌性先熟,双方向性転換あるいは雌雄異体といった性様式になることが予測される.ハタ科アカオビハナダイは鹿児島県桜島周辺海域において大小の様々な個体数の群れを形成し,群れの大きさによって異なる配偶システムを持つと思われる.そこで本種を対象にこの予測を検証するため野外調査を実施し,大・中・小型群ごとの配偶システムを明らかにする.さらに生殖腺の組織学的観察や年齢査定,性転換を誘導する雌あるいは雄の除去実験などの方法により,大・中・小型群の性様式を決定する.
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研究成果の概要 |
雌性先熟の魚類では配偶システムが大型雄が複数の小型雌とつがいになる一夫多妻で,社会順位の変化に伴い雌が雄に性転換する.しかし,生息密度が高くなり,雄が雌の性転換をコントロールできなくなると,雌を経ない一次雄の出現が予測されている.ハタ科アカオビハナダイは群れを形成し,群れの中で雄が複数の雌と産卵する一夫多妻である.雄は非産卵期でも雌の性転換を抑えるため求愛する.100個体程度の群れでは性比は雄:雌=1:5で,新たに加入した幼魚は全て雌として成熟し,性転換して雄になる.ところが10,000個体を超す大型群では一次雄が出現した.これは大型群の性比は1:7で,求愛行動の効果が薄れるためと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚類では生息密度の異なる個体群間で,性様式に違いがあることがいくつかの種で知られていた.本研究における群れを形成する魚類の性様式が,同じ個体群でも群れの大きさによって異なることが示されたことは学術的に大きな意義がある.本研究で得られた成果は,雌雄同体現象を示す有用魚種の性をコントロールする上で重要な知見となるものである.
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