研究課題/領域番号 |
20K06824
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
藤澤 知親 滋賀大学, データサイエンス学系, 助教 (10792525)
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研究分担者 |
山本 哲史 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 研究員 (10643257)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 機械学習 / メタバーコーディング / 画像解析 / メタバーコーディングデータ / 群集生態学 / 生物多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
生物群集のなかににどのような種がどれだけいるかを知ることは、生態学研究の出発点である。しかし、大規模な生物群集のモニタリングは研究者の人員不足などにより今まで困難だった。この研究では画像解析技術を用い、昆虫群集のサンプル画像から、群集の種構成およびバイオマスを推定する手法を開発する。また、近年発展したDNAメタバーコーディング技術と画像解析の結果を統合し、群集の遺伝情報と形態情報を統一的に取得する手法の確立をめざす。
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研究成果の概要 |
本研究はDNAメタバーコーディングと画像解析技術を組み合わせた昆虫群集のモニタリング手法をを開発することを目的として実施した。深層学習による画像解析では土壌コアサンプルの昆虫画像の分類をおこなった。画像の品質や撮影方法・トレーニングデータの不均一さによる分類性能の低下を防ぐ方法の実装と性能検証を行った。またDNA配列データから種レベルの同定を行うための深層学習モデルを実装し、既知の種の分類と未知の種を検知する手法の性能を評価した。その結果深層学習モデルの配列データの同定は極めて正確であることがわかったが、一方で未知の種の発見は既知種の同定より困難な状況があることなどがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫群集は生態系の健全な機能を維持するために重要な働きを担っていると考えられている。しかし昆虫群集のモニタリング調査は専門知識を持った人材の不足などにより大規模に行うことが難しい。機械学習による画像解析やDNA分類はモニタリング調査を簡便に行うための有用な手法と考えられている。本研究では深層学習モデルによる画像データ・DNAデータの分類の精度評価に加え、機械学習モデルの既知の問題点に対する対処方法を探った。特にデータベースの不均一さや不完全さといった分類モデルの性能低下につながる問題に対する方法の実用性を検証した点が主要な学術的な意義である。
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