研究課題/領域番号 |
20K06842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
安部 恵代 西九州大学, 健康栄養学部, 教授 (90372771)
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研究分担者 |
有馬 和彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (30423635)
西村 貴孝 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (80713148)
草野 洋介 西九州大学, 健康栄養学部, 教授 (70325637)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨代謝 / 骨粗鬆症リスク評価 / 骨折リスク評価 / 生理的多型性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、一般中高年男女を対象に、骨粗鬆症自己評価ツールであるOSTAおよび、骨折リスク評価ツールであるFRAXによる骨粗鬆症リスク評価を同時に行い、踵骨超音波法による低骨量の判別能を検討するとともに、各リスク群における骨量及び骨代謝関連マーカー(骨形成マーカー、骨吸収マーカー、ビタミンD)の生理的多型性を、個々の臨床的危険因子(骨折歴、喫煙有無など)の保有状況も考慮して多角的に検討する。
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研究実績の概要 |
2020年度、2021年度は、新型コロナウイルス感染の広がりのため、調査を行うことが難しかったが、2022年度には、男女計356名、2023年度にはさらに男女計344名について調査をすることができた。骨量測定は、超音波測定法で行い、骨量値としてspeed of sound (SOS)を採用した。OSTA値は、(体重-年齢)×0.2(小数点以下切り捨て)で計算した。FRAX (https://frax.shef.ac.uk/FRAX/) を用いて10年骨折確率(主要・大腿骨頚部)を算出した。骨代謝マーカーとして、BAP、TRACP5bを測定した。2022年度調査での40歳以上の男女340名(男性124名:平均年齢68.3歳、女性216名:平均年齢68.4歳)について分析を行った。男性に比べて、女性では有意にOSTA値が小さく、SOSが低く、10年骨折確率が高かった。骨代謝マーカーは男女で有意差はみられなかった。Pearsonの相関分析の結果、男女とも、SOSと10年骨折確率の間に負の相関がみられた。SOSとOSTAの間には男性で正の相関の傾向、女性では正の相関がみられた。男女とも、TRACP5bとOSTAに負の相関がみられた。男性では、TRACP5bと10年骨折確率に正の相関、女性ではTRACP5bと10年骨折確率(大腿骨頚部)のみ、正の相関の傾向がみられた。SOSのOSTA及びFRAXによる10年骨折確率の骨量減少の判別能の評価のために、ROC解析を行った。OSTAの骨量減少の判別におけるAUCは男性において0.576 (p=0.15)、女性において、0.693 (p<0.001)であり、男性では有用性が低いと考えられた。一方FRAXによる10年骨折確率については、女性においてOSTAと同等の有用性を認め、男性においては、10年大腿骨頚部骨折確率のみ有用性が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の広がりのため、2020年度は予定された調査すべてが中止、2021年度も規模を大幅に縮小しての実施となったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、さらに調査を続行するとともに、未測定の検体について、骨代謝マーカーの測定を行い、詳細な分析をすすめ、成果を論文等にまとめ、発表していく予定である。
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