研究課題/領域番号 |
20K06847
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
尾張 慶子 (大畠慶子) 愛知医科大学, 医学部, 助教 (90321736)
|
研究分担者 |
西須 大徳 愛知医科大学, 医学部, 助教 (70624625)
寺嶋 祐貴 愛知医科大学, 医学部, 助教 (60850683)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 睡眠障害 / 慢性疼痛 / 若年者 / 子ども / 睡眠 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年慢性疼痛治療ガイドラインができ,「必ずしも生体への危険信号ではない」慢性疼痛への理解が進んだ。しかし、診察体系が主な患者群である壮年期,老年期の患者をターゲットとして構築された結果,若年者は医療弱者となり,侵襲的な治療やオピオイド鎮痛薬,ベンゾジアゼピン系薬剤の長期的投与など大人と同じ治療戦略がとられてしまうことが多い。 若年者の慢性疼痛の現状を把握し、評価と治療システムの見直しが重要になってくると考える。本研究は,若年世代における疼痛による機能障害:が睡眠状態と最も深く関連していたという報告を受け,若年性慢性疼痛の生活習慣や睡眠特性に注目し、若年者の長引く痛みの治療方針に役立てる。
|
研究実績の概要 |
2018年慢性疼痛治療ガイドラインができ慢性疼痛への理解が進んできている。しかし、主な患者群である壮年期,老年期の患者を標的として診察体系構築が進んだ結果、若年者は医療弱者となり、侵襲的治療やオピオイド鎮痛薬,ベンゾジアゼ ピン系薬剤の長期的投与など大人とほぼ同じ治療戦略がとられることが多く、成長期の身体に不可逆性の副反応を起こしうると考えた。国際疼痛学会IASPの治療方針として、子供の慢性疼痛および一次性疼痛障害の治療に対しては「生活の正常化」という大人にはない項目がある。このことから睡眠という観点から若年者の慢性疼痛の現状を把握し評価と治療システムを見直しすることを目的とした。 痛みセンターの初診時 と初診から3か月以降にとられた質問項目について解析した結果、痛みの強さを表す NRS,痛みのとらえ方を表す PCS,抑うつ感と不安感を評価する HADS,痛みによる生活障害を評価する PDASすべての点において大人よりも関係性が優位に低いが,アテネ不眠尺度 AISであらわされた 睡眠状態とのみ深く関連した。さらに睡眠についての問診や睡眠表などを用いた結果、半数以上の患児において軽度の睡眠時無呼吸症候群、睡眠相後退症候群、睡眠負債としか考えられないもの、非24時間型睡眠障害、過眠症、入眠困難など具体的な睡眠障害が指摘された。 子どもに負担をかけずに睡眠時の脳波や血中酸素濃度などを測定するためのシステムを構築を検討している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
いくつかのデバイスを組み合させて10歳から16歳の健常児で睡眠の状態について自宅にて行った。検査にあたってはPSGと同等の検査項目が測定できつつも、若年者に負担がかからないようなものを検討している。それと並行して患児には乳幼児期からの睡眠状態を保護者にインタビューしつつ、受診時に入眠と覚醒時間を睡眠表に記載してもらっている。患児の生得的睡眠習慣と後天的睡眠習慣の調査も実行している。
|
今後の研究の推進方策 |
実際に慢性疼痛患児の睡眠データを取っていく。入眠潜時、中途覚醒頻度、SpO2、無呼吸低呼吸頻度などの測定項目と問診で徴収した内容や睡眠表を照らし合わせていく。 若年健常者の睡眠時のデータが少ないことがあり、今年度は5名程度の健常者のデータも取得する。
|