研究課題/領域番号 |
20K06870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塚田 祐基 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (80580000)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 探索行動 / シナプス / 情報伝達 / 神経伝達 / 神経回路機能 / 神経回路 / 配線 / レーザー手術 / 光遺伝学 / 光操作技術 |
研究開始時の研究の概要 |
神経回路に対して光を用いたマイクロ-ナノメートル単位の時空間操作を行い、その影響を神経活動と個体行動の計測として定量することで、神経回路の幾何学的な構造が回路全体の機能においてもつ役割の理解を進める。シナプスレベルでの摂動と個体の行動変化の関係を理解するため、定量的な測定をもとに数理解析も利用することで時系列データの動態を解析する。
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研究成果の概要 |
シナプスと特定神経細胞に三色の蛍光タンパク質で蛍光ラベルを発現する遺伝子組換え体の作成に成功し、これを用いてレーザー手術実験を行った。これにより特定のシナプスは接続したまま、それ以外は機能不全の状態を作り出し、この線虫に対しカルシウムイメージングを行うことで神経伝達に与える影響をシナプス群ごとに評価した。また光によってシナプス機能を局所的に抑制するminiSOGをシナプス特異的に発現させることに成功し、光によって神経伝達が抑制されることを確かめた。さらに頭部神経細胞の軸索再生を発見し、それに関わる分子細胞機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経細胞は複雑な形状をしており、お互いの接続関係も複雑な構造を形成していることが特徴である。しかし神経回路の機能である情報処理において、その形状や接続関係が果たす役割は未知である。本研究の成果は接続関係の機能的役割を調べる方法を開発したことで、コンパクトな実験系である線虫を用いてこの神経科学における重要な問題を解明する糸口を提供する。さらに末梢と異なる頭部の神経細胞における再生機構の一端を明らかにしたことで、医療応用や、神経回路形成を理解する基盤となる。またモデル生物である線虫を用いてさらに発展した研究を生み出せることを示した。
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