研究課題/領域番号 |
20K06871
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小野 健治 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (80329698)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / グリア前駆細胞 / オリゴデンドロサイト / ミクログリア / オプトジェネティクス / 脱髄疾患 / 再ミエリン化 |
研究開始時の研究の概要 |
脱髄部位においてグリア前駆細胞を刺激しオリゴデンドロサイトへの分化や再ミエリン化を誘導する際に、グリア前駆細胞がその周囲のミクログリアとどのように相互作用するのかはよくわかっていない。分化誘導によってグリア前駆細胞の放出する細胞外小胞(EV)の性質が変化することや、そのEVをミクログリアが取り込むことから、EVを介した細胞間相互作用が再ミエリン化に重要である可能性がある。本研究では、グリア前駆細胞が放出するEVをミクログリアに作用させた際に、再ミエリン化にどのように関わるかを分子レベルで明らかにし、将来的な再生医療応用や治療薬開発へと展開するための基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
光感受性陽イオンチャネルを発現したグリア前駆細胞を光刺激すると、オリゴデンドロサイトへ分化誘導でき、脱髄疾患を緩解できることをこれまでに見出していた。本研究では、光刺激により分化誘導したグリア前駆細胞から放出されるエクソソーム量が増大し、エクソソーム中に含まれるmiRNAなどの内容物に変化が生じることがわかった。また、ミクログリアがそのエクソソームを受容することでM1からM2へ極性転換することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、脱髄疾患においてグリア前駆細胞から放出されるエクソソームが脱髄周囲のミクログリアに取り込まれることで、エクソソーム内のmiRNAを介してミクログリアの機能を調節していることが示唆された。これまでにグリア前駆細胞が放出する細胞外小胞を介した細胞間情報伝達に焦点をあてた研究はほとんどなく、脱髄疾患など中枢神経系疾患における再ミエリン化を促進する分子機構の理解や将来的な新規診断・治療法の開発に役立つと考えられた。
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