研究課題/領域番号 |
20K06875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堅田 明子 九州大学, 医学研究院, 助教 (00615685)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経発生 / 幹細胞分化 / エピジェネティクス / 神経幹細胞 / DNAメチル化 / ニューロン分化 / 分化 / 運命決定 / 細胞分化 |
研究開始時の研究の概要 |
神経幹細胞は発生過程に、ニューロンからアストロサイトへと産生する細胞種を変換させる。ニューロン産生時期の神経幹細胞であっても、in vitro培養を継続することで、ニューロン分化能が消失し、アストロサイトへと分化する細胞が増加する。本課題で注目するニューロン分化関連遺伝子のエンハンサー候補領域は、in vivoとin vitro双方で同様にメチル化修飾を獲得するため、これらに時期/領域特異的にDNAメチル化修飾を導入する分子機構を明らかにすることは、発生過程でおこる神経幹細胞の性質変化の分子基盤を解明するだけでなく、ニューロン分化能を維持した神経幹細胞の培養法確立など、応用面でも期待ができる。
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研究成果の概要 |
神経幹細胞は発生の進行に伴い、ニューロンからグリアへと分化する細胞を変換させていく。研究代表者はNeurog1など、ニューロン分化に重要な複数の転写因子の近傍に、発生進行に伴い、遺伝子発現抑制の指標となるDNAメチル化修飾を高密度に獲得する領域があること、in silico ChIP解析により、これら領域に結合する候補因子としてTrim28を見出した。実際に神経幹細胞においてTrim28をノックダウンした結果、アストロサイト分化が抑制、ニューロン分化能が有意に上昇、転写抑制に機能するNuRD複合体と相互作用することで、ニューロン産生能の低下に係るエピジェネティクス制御に係ることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、神経幹細胞のエピジェネティクス制御に関して、ニューロン分化を制御するDNAメチル化修飾は報告がない。着目する発生進行依存的なDNAメチル化領域は、遺伝子発現を制御する重要なエンハンサー領域である可能性が高く、これら領域のエピゲノム制御を担う分子を解明することが出来れば、神経幹細胞分化における新規のエピジェネティクス制御機構の提示のみならず、これを操作することでin vitro培養系においても、長期に高いニューロン分化能力を備えた神経幹細胞の維持など、応用面における貢献も期待が高い。
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