研究課題/領域番号 |
20K06883
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 大阪大谷大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2022) |
研究代表者 |
田村 泰久 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (60446523)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ミトコンドリア / ニューロン / NG2グリア / 細胞膜融合 / 神経炎症 / 神経細胞 / NG2 / グリア細胞 / 神経保護 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、神経細胞のミトコンドリアの品質管理システムの破綻がさまざまな神経変性疾患の発症に関わる可能性が示唆されている。神経細胞におけるミトコンドリア品質管理システムの理解およびその制御は神経機能の保全や神経変性疾患の新たな治療ターゲット探索へと繋がると考えられる。本申請研究では、神経細胞-グリア間での細胞膜融合を介したミトコンドリア輸送の有無を検討するとともに、この輸送機構が神経細胞における新たなミトコンドリア品質管理システムとなりうるのか、そして神経機能の保全に繋がるのかについて検証する。
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研究成果の概要 |
近年、神経細胞のミトコンドリア機能の破綻が神経変性疾患の発症に関わる可能性が示唆されている。したがって、神経機能の維持には神経細胞におけるミトコンドリア品質保持が重要である。本申請研究では、細胞膜融合を介したNG2グリアからのミトコンドリア供給システムが神経細胞での新たなミトコンドリア品質維持機構となりうるかについて検討した。神経炎症誘発モデルにおける神経細胞ミトコンドリア障害に対し、NG2グリアは神経細胞へのミトコンドリア輸送を亢進させることを見出した。これらの結果は、NG2グリアが神経細胞でのミトコンドリア品質維持機構を介して神経保護作用を示すことを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、NG2グリアが細胞膜融合を介したミトコンドリア供給により神経細胞でのミトコンドリア品質維持に関わるという成体脳での新たな役割を見出すことに成功した。これらの成果は、神経変性疾患の病態解明や新たな治療法開発の一助となりうる情報を提供するものであると考える。
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