研究課題/領域番号 |
20K06893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
廣瀬 智威 横浜市立大学, 医学部, 講師 (20381668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | PAR3 (PARD3) / 神経産生 / 終脳 / ヘッジホッグ系 / 一次線毛 / ノックアウトマウス / 大脳形成 / 神経幹細胞 / ヘッジホッグシグナリング / 一次線毛 (シリア) / 一次シリア / 大脳皮質形成 / OSVZ / PAR3 |
研究開始時の研究の概要 |
脳の高次機能を司る大脳皮質の構築には、多様な神経細胞を多数産生する必要がある。特に、十分な数の神経細胞産生には、ヒト大脳皮質形成過程で近年同定された新奇の霊長類型神経幹細胞(OSVZCs)の寄与が大きいと考えられ、OSVZCs産生機構解明への挑戦が展開されている。本研究では、申請者が樹立した霊長類型のOSVZCs様細胞が過剰産生される独自のモデルマウスと、ヒトiPS細胞によるモデル実験系を応用し、OSVZCs産生の産生・増殖に必要な分子機構の理解拡大を目指す。
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研究成果の概要 |
終脳の発生過程では、適切な種類と数の神経細胞を産生するため、神経幹細胞・前駆細胞は発生初期には自己複製のみを行い、適切な時期に神経産生期に移行して自己複製と神経分化を行っていく。しかし、この移行に関与する分子機構は未解明の点が多かった。本研究では、細胞極性制御因子PAR3の終脳特異的欠損マウスを中心に解析を進め、PAR3が正常なシリア形成を通じてSmoの局在制御に必須の機能を果たし、神経幹細胞・前駆細胞の増殖を促進するヘッジホッグ系の活性化を制限する役割を持つことを明らかにした。この機能によって、PAR3は神経幹細胞・前駆細胞が自己複製から神経分化へ移行する際に必須の働きを担うと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経幹細胞・前駆細胞が増幅期から神経産生期に移行するタイミングの制御は、最終的な神経細胞数を規定することになるため、大脳形成にとって極めて重要な局面である。しかし、この制御に関わる分子機構はほとんど理解が進んでいなかった。本研究によって、この制御機構では細胞極性制御因子PAR3によるヘッジホッグ系の制限が重要な働きを持つことを明らかにした。更に、高等哺乳類の大脳皮質形成に寄与していると考えられている脳室帯外神経幹細胞(OSVZCs)を含む神経産生機構において、ヘッジホッグ系の制限解除が寄与している可能性が示唆された。
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