研究課題/領域番号 |
20K06905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
川崎 能彦 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 助教 (00322751)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経発生 / 神経回路 / 神経回路形成 |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞は軸索の枝分かれを介して複数の標的へと情報を伝達する。伸長した神経軸索上に2次的に生じる枝分かれは軸索側枝と呼ばれ、機能的な神経回路の形成には不可欠な構造であるが、軸索側枝が形成される仕組みについては不明な点が多い。これまでの予備的な研究により、器官培養したマウス胚の終脳で、軸索側枝形成の過程を再現する実験系が確立している。本研究では、この器官培養系を用いて軸索側枝が形成される過程を詳細に観察するとともに、各種の遺伝子変異マウスを用いることで、側枝形成を制御するメカニズムについて明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
神経細胞は軸索の枝分かれを介して複数の標的へと情報を伝達する。伸長した神経軸索の途中から生じる枝分かれは軸索側枝と呼ばれる。軸索側枝は多くの神経回路の形成に関与することから、軸索側枝が形成される仕組みを明らかにすることは、機能的な神経回路の形成機構を理解するために重要である。しかしながら、軸索側枝の形成が生体内でどのように制御されているのかについては依然として不明な点が多い。嗅球から終脳の嗅覚中枢領域へと匂いの情報を伝達する嗅球軸索の神経回路は、主軸索と呼ばれる軸索が特定の経路を伸長した後、主軸索から生じた複数の軸索側枝が広範な嗅覚中枢領域に投射することで、機能的な神経回路が形成される。嗅球軸索の神経回路は終脳の腹側表層に形成されることから、側枝形成の過程を脳の形を保ったまま詳細に観察することができる。そこで、マウス胚の嗅球軸索の神経回路形成を用いて、生体内に近い条件下で軸索側枝の形成を再現する培養アッセイ系を確立した。本研究ではこのアッセイ系を用いることで、軸索側枝が形成される過程を詳細に観察するとともに、側枝形成を制御するメカニズムについて明らかにすることを目指している。本年度は、軸索側枝が形成される過程をタイムラプス撮影するためのセットアップを行い、側枝形成の過程を映像に収める作業を進めた。分散培養下の神経細胞を用いた解析で得られた知見と照らし合わせながら、軸索側枝が形成されるダイナミックな様子について、データの収集に努めた。また、予備的な研究によって見いだした側枝形成に異常が生じる遺伝子破壊マウスを用いた解析についても、解析に必要な準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施を予定していた側枝形成のイメージングについて、必要な機器に不具合が生じたため修理を手配したが、必要な部品の手配に予想以上に手間取り、機器が再度使えるようになるまでに多くの時間がかかってしまった。そのため、当初計画していたよりもデータの収集に遅れが出ている。機器の修理は完了したので、現在は解析を進めることが可能な状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
イメージングに必要な環境が整ったので、定量的な解析に必要なデータが得られるまで、繰り返しイメージングを行う。 また、嗅球の投射神経細胞で特異的に遺伝子を破壊するために計画していたCreマウス系統が、本研究の目的には沿わないことがわかってきたので、子宮内胎児への遺伝子導入法を用いて、嗅球の神経細胞特異的に遺伝子を導入して遺伝子破壊を行うように計画を変更した。子宮内胎児への遺伝子導入法では、安定した結果を得るために手技に習熟する必要があることから、繰り返し実験を行ってトレーニングを続けるとともに、目的の遺伝子導入を随時行う。
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