研究課題/領域番号 |
20K06907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 帝京大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
柳原 真 帝京大学, 先端総合研究機構, 講師 (60392156)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 小鳥 / 発声学習 / 聴覚 / 歌学習 / 社会的相互作用 / ドーパミン / VTA / SNc / 鳴禽類 / 発声 / 記憶 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、親子間の社会的相互作用が子どもの脳神経回路の形成にどのように影響を与え、学習の促進につながるのか、神経細胞・回路レベルで明らかにすることを目的とする。このために、音声コミュニケーションに特化した神経回路をもつ鳴禽類を研究対象に選び、親鳥との相互作用が幼鳥の脳にどのような影響を与え歌学習が促進されるのか、そのしくみを探る。
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研究成果の概要 |
鳴禽類の幼鳥は、親鳥がさえずる歌を聴き憶え、その後実際に発声練習することで同じ歌をさえずるようになる。この学習には対面で親鳥から歌を聴くことが重要であるが、なぜ対面コミュニケーションが学習を促進するのか、そのメカニズムはわかっていない。幼鳥脳内から神経活動を計測した結果、親鳥の存在が中脳ドーパミン細胞の活動を亢進させ、ドーパミンが大脳聴覚野の応答を増強することが分かった。さらに、中脳腹側被蓋野・黒質には発声開始や睡眠・覚醒制御に関わる細胞が存在することも分かった。これらより、社会的報酬を符号化するドーパミン細胞が歌記憶形成に関わり学習促進につながることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小鳥の発声学習と同様に、ヒト乳幼児における言語学習にも対面コミュニケーションが重要である。本研究では、発声学習に特化した小鳥を対象とすることで、ドーパミンによる大脳聴覚野の神経活動の修飾が対面コミュニケーションによる学習促進効果を支える神経メカニズムであることが示唆された。ヒト乳幼児における言語学習も同様の神経メカニズムによって支えられている可能性がある。
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