研究課題/領域番号 |
20K06919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
島 康之 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 上級研究員 (60815885)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 双極性障害 / scRNAseq / セルタイプ / in situ / 1細胞解析 / ミトコンドリア / 気分障害 |
研究開始時の研究の概要 |
双極性障害は病態メカニズムが未だ不明であり、病因となる神経回路や生理現象・遺伝子発現など生物 学的理解が進んでいない。本研究では、双極性障害モデルマウスを用いて、遺伝子発現や電気生理の表現型を1細胞レベルで解析する。さらに、気分調節に関与する神経細胞のセルタイプを分類し、それぞれの神経回路内での役割を解析することにより、通常時および双極性障害における気分調節回路を推定・検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、脳室傍核(PVT)のセルタイプ分類と機能解析を行なった。PVTの各細胞の遺伝子発現解析を行なったところ、PVTの神経細胞は前後軸に沿って段階的に遺伝子発現を変化させていることがわかった。PVTの前部と後部を特異的に標識したところ、PVT前部と後部で全く異なった脳部位に連絡しており、食欲調節における機能も拮抗していることがわかった。本研究により、PVTが部位特異的に気分に関わる脳部位を制御していること、そしてPVT内での機能が拮抗していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
双極性障害は遺伝性の高い精神疾患であり、原因遺伝子の探索が多数行われているが、その生物学的メカニズムについてはほとんど明らかになっていない。本研究では、双極性障害マウスモデルにおいてその重要性が指摘されたPVTを1細胞レベルで解析し、遺伝子発現、生理活性、軸索投射などの多様な解析を行なった。その結果、前後PVTが全く異なった脳領域の投射しており、生理機能も拮抗していることを示した。本研究により、気分調節を担う神経回路メカニズムの一部を明らかにすることができた。
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