研究課題/領域番号 |
20K06935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
雨宮 誠一朗 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (20796015)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 記憶 / ノルアドレナリン / 青斑核 / 前頭前野 / 意思決定 / 行動選択 / 海馬 |
研究開始時の研究の概要 |
記憶は、適切な行動選択、意思決定に不可欠な脳機能である。記憶はその性質から、意識的に想起されるエピソード記憶などの宣言的記憶、無意識的に想起される習慣行動などの手続き記憶に大別される。先行研究は、それらの記憶が異なる脳領域に依存する実態を明らかとしてきた。しかしながら、それらの異なる記憶システムを使い分け、行動を調節する脳内メカニズムは不明である。本研究では、行動選択において異なる記憶システムを使い分ける神経回路機構を明らかとする。
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研究実績の概要 |
本年度は、行動選択に関わる神経回路を同定するため、脳幹の神経核である青斑核を構成するノルアドレナリンニューロンとその投射先脳領域が構成する神経回路について検討した。ノルアドレナリンニューロンに発現する酵素Tyrosine hydroxylase(TH)遺伝子の領域下にCreリコンビナーゼ遺伝子を組み込んだTH-Creマウスを対象に逆行性ウイルスベクターを用いて、前頭前野および扁桃体に投射するノルアドレナリンニューロンをそれぞれ異なる蛍光タンパク質で標識した。その結果、多くの青斑核ノルアドレナリンニューロンはどちらか一方の蛍光タンパク質で標識されていることを明らかとし、前頭前野と扁桃体へ投射している青斑核ノルアドレナリンニューロンが異なるニューロン群であることを示した。次に、前頭前野に投射するノルアドレナリンニューロンと行動選択の関係を検討した。TH-Creマウスに逆転学習を行わせ、その際に前頭前野に投射するノルアドレナリンニューロンの活動をDREADD法により選択的に抑制した。その結果、前頭前野へ投射するノルアドレナリンニューロンの活動を抑制したマウスでは、コントロールに比べ、逆転学習の成績の低下がみられた。これらのことから、前頭前野へ投射するノルアドレナリンニューロンが、手続き的記憶に基づく行動選択から宣言的記憶に基づく行動選択への移行に関与することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度予定した神経回路の解剖学的検討についておおむね終了しており、さらにその機能解析についても一定の結果を得ることができている。一方、神経活動記録設備の構築の遅延により神経活動記録実験が遅れている。そのため全体としてやや遅れていると判断するが、これまでに重要な結果を得ていることから、今後の研究には大きく影響しないと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
行動選択課題中の記憶関連領域の神経活動とルアドレナリンニューロン活動の関係を検討する。そのために、神経回路選択的な神経活動の記録・制御と電気生理学的手法などのマルチユニット神経活動記録法を用いた実験系により研究を進める。
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