研究課題/領域番号 |
20K06936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
植田 浩史 東北大学, 薬学研究科, 講師 (50581279)
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研究分担者 |
小林 長夫 信州大学, 繊維学部, 特任教授 (60124575)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 天然物 / アルカロイド / 二量体化合物 / 酸素酸化 / 鉄触媒 / フタロシアニン / 全合成 / 二量体 / 鉄フタロシアニン / 化学選択性 |
研究開始時の研究の概要 |
二量体型天然物は、有用な活性から薬学的に注目を集めているが、その多くが複雑な構造を有している。本研究では、これら二量体型化合物の収束的合成を実現する、画期的なカップリング反応の開発を目指す。本方法論の確立は、化合物供給の困難さがボトルネックとなり立ち後れていた本化合物群の合成効率を飛躍的に高め、創薬天然物ライブラリーの拡充ならびに新たな医薬のシーズの発掘に繋がるものと期待される。
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研究成果の概要 |
酵素を模倣した高活性酸素酸化触媒の開発を基盤とし、医薬品のリード化合物としての活用が期待される二量体型高次構造アルカロイドの合成研究に取り組み、以下の研究成果を得た。二量体型天然物の単量体をなす、デオキソアポディンの世界最短工程数での合成法ならびにプレイオカルパミンの世界初の不斉全合成を達成した。単量体の量的供給を可能にする合成法の確立は、その後の二量体型天然物の収束的合成の実現に向け、大きな足がかりとなることが期待される。さらに、独自の酸化反応を、ペプチドの二量化に応用した。以上、天然物合成やペプチドの化学的修飾において新たな方法論の確立は、創薬研究の発展に寄与することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然化合物の中には、天然からの単離量が乏しく、かつ複雑な構造のため化学合成による供給が困難であり、創薬研究において埋没した化合物が数多く存在する。本研究では、薬としての可能性を秘めているにも関わらず、化学合成が困難な二量体構造を持つアルカロイドに焦点を当て、新たな化学合成法の提供を通じて、化合物の医薬品シーズとしての可能性を引き出す。本方法論の確立は、新たな医薬品シーズの発掘に繋がるだけでなく、医薬品を安価かつ大量に供給可能な低分子創薬の発展は、近年社会問題の一つである医療費高騰の抑制につながることが期待される。
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