研究課題/領域番号 |
20K06943
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
藤井 秀明 北里大学, 薬学部, 教授 (30458757)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | オピオイド / μ受容体 / スプライスバリアント / 鎮痛薬 / 薬物依存性 |
研究開始時の研究の概要 |
薬物依存性等の副作用の無い鎮痛薬の開発は、重要課題である。ペプチド性のamidino-TAPA(μオピオイド作動薬でありながら薬物依存性を示さず鎮痛作用を示す。ATAPA)は、薬物依存性の無い強力鎮痛薬の端緒化合物であるが、便秘作用が強い、経口投与した場合の作用が弱いという問題点も存在する。本研究では、一般的にペプチド性化合物よりは経口活性が期待できる非ペプチド性のATAPA様作用を示す化合物の創製と、ATAPAが作用するμ受容体スプライスバリアント(ここでは、同じ遺伝子から生成する異なった種類の受容体のこと。SV)のうち、どのSVが鎮痛作用、薬物依存性、便秘に関与しているかの解明を試みる。
|
研究成果の概要 |
薬物依存性の無い鎮痛薬の創製を志向し、amidino-TAPA(ATAPA)が作用するモルヒネが作用しないμオピオイド受容体スプライスバリアント(MRP非感受性SV)作動薬の創出を試みた。ATAPAが作用するMRP非感受性SVに対するin vitro作動活性評価系の構築を試みたが、今のところ評価系の構築には至っていない。代替法として受容体結合実験の構築にも取り組み、現在、基本的な実験条件の問題点が明確化したところである。 既に見出しているリード化合物SYK-823を基に、4, 5, または6位にフェニル基を有する置換基を導入したモルヒナン化合物を設計・合成し、目標化合物候補4種を見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物依存性等の副作用の無い強力鎮痛薬の開発は医療上の重要な課題である。また、オピオイド鎮痛薬の過剰摂取による死亡例の急増(オピオイド・クライシスと称される)が、欧米をはじめ世界的に社会問題化している。よって本研究課題の解決は、重篤な疼痛に苦しむ患者はもとより医療従事者にも福音をもたらすばかりでなく、オピオイド・クライシスと称される社会問題に対する解決につながることが期待できる。 また、本研究の標的タンパク質は、通常7回膜貫通型であるGタンパク共役受容体(GPCR)にもかかわらず6回膜貫通型のものを含んでおり、研究がほとんど進んでいない6回膜貫通型GPCRの研究に光を当てるものである。
|