研究課題/領域番号 |
20K06952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
吉田 圭佑 名城大学, 薬学部, 助教 (20709779)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機合成化学 / 触媒反応開発 / 天然物合成 / プロアポルフィンアルカロイド / 天然物全合成 / スピロ化合物 / 全合成 / アルカロイド / 有機触媒 / 反応開発 |
研究開始時の研究の概要 |
プロアポルフィンアルカロイドは、主にケシ科植物より単離される化合物である。これらの化合物はモルヒネとの構造類似性からか、鎮静作用などの生物活性が報告されている。しかしながら、光学活性体としての全合成例はなく、精密な生物活性の報告例は非常に少ない。今回申請者は、疼痛抑制活性を有する化合物探索を目的とし、以前開発したスピロインダン骨格の高エナンチオ選択的構築法を基軸にプロアポルフィンアルカロイドの全合成とプロアポルフィン-トリプタミンダイマー等の網羅的全合成を目指し、並行してプロアポルフィンアルカロイドの短工程合成法のための反応開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、環状α,β-不飽和ケトンの β位と芳香環がリンカーでつながった化合物に対してFriedel-Crafts型の1,4付加反応が効率的に進行する条件を検討した。その結果、トリフルオロメタンスルホン酸が有効に作用することを見出した。本条件は様々な置換基を有する基質に対して幅広い基質一般性を持つことを明らかにした。また、本反応を基盤としてプロアポルフィンアルカロイドの中でも特異な五環性骨格を有するミスラメチンの全合成に成功した。さらに、プロアポルフィン-トリプタミンダイマー類を網羅的に全合成すべく、ロエヒブリンの全合成に着手し、立体化学の整った四環性骨格を合成することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プロアポルフィンアルカロイド類は、医薬品として用いられるアポモルヒネの生合成中間体として知られ、中にはモルヒネに類似する構造を有するものが存在する。そのため、強力な疼痛薬のリード化合物になれる潜在的能力を秘めている。今回研究代表者が開発した反応および全合成ルートは、これらの化合物を効率的に合成できる手法である。そのためプロアポルフィンアルカロイド類に対して、がん疼痛抑制作用をスクリーニング評価するために、様々な誘導体も含めた化合物供給を可能にするため、新奇な医薬品のリード化合物探索につながる。
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