研究課題/領域番号 |
20K06954
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 兵庫医科大学 (2022-2023) 兵庫医療大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
宮部 豪人 兵庫医科大学, 薬学部, 教授 (10289035)
|
研究分担者 |
甲谷 繁 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (00242529)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 有機合成 / ラジカル / 有機触媒 / 光触媒 / 鉄触媒 / 酸化 / 還元 / 有機化学 / 合成反応 / 有機合成化学 |
研究開始時の研究の概要 |
新しい医薬品を敏速に開発し、社会に提供のためには、それを合成する基盤技術「有機合成化学」の進展が不可欠である。厳密な無水条件や脱酸素条件を必要としないラジカル反応は、環境調和型有機合成反応として注目されているが、ラジカルは過度に活性であるために制御が困難であり、ラジカル発生に過剰の試薬を必要とする点では、環境への負荷が大きい。そのため、ラジカル有機合成化学を飛躍的に発展させるためには、反応系の触媒化が不可欠である。酸化と還元の両過程を同一反応系内で行うことができれば、ラジカル反応の触媒化が達成できると考え、酸化剤としても還元剤としても働く光触媒を用いた触媒化研究に取り組む。
|
研究成果の概要 |
光触媒や鉄触媒を用いて、触媒的なラジカル反応を開発した。(1)光触媒ローダミン類を用いて、共役ケトン類の触媒的な酸化を達成した。共酸化剤BrCCl3は、光触媒サイクルのための酸化剤としてだけでなく、ラジカル中間体をブロモ化する試薬としても作用していることを示した。(2)光触媒Eosin YとNHC触媒を用いて、共役アルデヒド類の酸化的エステル化反応を開発した。ブレスロー中間体を酸化する能力がある共酸化剤C2Cl6を用いると、効果的に反応が進行した。(3)FeCl3を用いて、活性メチレン化合物の酸化的ラジカル反応を開発した後、FeCl2を用いる触媒的なラジカル-イオン融合型反応を開発した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のラジカル発生法は、還元的方法と酸化的方法に二分でき、いずれも化学量論量以上の試薬を用いる場合が多く、ラジカル発生に過剰の試薬を必要とする点では環境への負荷が大きい。ラジカル合成化学を環境調和型反応に発展させるためには、ラジカル反応の触媒化が不可欠である。本研究は、光触媒や鉄触媒を活用した酸化的ラジカル反応の触媒化を研究し、有機化学分野や触媒化学分野の発展に貢献する。
|