研究課題/領域番号 |
20K06959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
伊勢 知子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, プロジェクト研究員 (20771900)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抗体 / エピトープ / 膜抗原 / 競合結合阻害 / フローサイトメトリー / 抗体医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
複数回膜貫通タンパク質などの膜抗原は抗体医薬標的として有望である。抗体の機能は、その抗体が結合する抗原の部位(エピトープ)に大きく依存している。我々の実績から、抗体の機能と相関がある高次構造に依存するエピトープグループを同定するには、抗体の結合モードを競合阻害法として検出したプロファイル分類が最も確度が高い方法である。しかし、膜抗原の天然高次構造を、従来の競合阻害法に用いることは、技術的に困難であった。本研究は、蛍光ビーズを用いたフローサイトメトリーにより、生体膜上に発現した膜抗原の天然構造に対する抗体結合の競合阻害を検出できる新規機能エピトープ同定法を確立し、治療抗体開発への貢献を目指す。
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研究成果の概要 |
治療抗体として望ましい機能を示す抗体を効果的に選別するには、取得した抗体の抗体結合部位(エピトープ)をいち早く解析し、機能に相関するエピトープを同定することが重要である。しかし、生体膜上で発現する膜抗原の天然高次構造を従来のエピトープ同定法に用いるには、抗体の精製や標識など多大な労力と時間を要するため、技術的に困難であった。本研究では、蛍光ビーズを使ったフローサイトメトリーを用いて、これまで簡単ではなかった、生体膜上に発現した膜抗原の天然構造に対する抗体結合の競合阻害を検出できる新規エピトープ同定法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高次構造が保たれている天然膜抗原を発現させた細胞を用いたフローサイトメトリーにより、その抗原に結合する抗体を未精製、未標識の状態で用いても行え、しかも、膜抗原に普遍的に応用できる可能性がある新しいエピトープ同定法を開発した。これにより、従来の方法では多大な時間と労力を要していた、高次構造に基づいたエピトープグループの同定を、抗体取得の早い段階で容易にできるようになることが期待される。高次構造があって初めて現れるエピトープグループは、その膜抗原において重要な機能に関連している可能性があり、この点においても新しい治療抗体開発への貢献が期待できる。
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