研究課題/領域番号 |
20K06963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
棚谷 綾 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (40361654)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 核内受容体 / プロゲステロン / アンドロゲン / アンタゴニスト / ビタミンD / リトコール酸 / 細胞分化誘導 / ステロイドホルモン / 芳香族アミド |
研究開始時の研究の概要 |
核内受容体は、ステロイドホルモンやビタミンA、D等の重要な生体内分子の機能を担うタンパク質であり、その機能を制御する化合物を創製することで、がん、自己免疫疾患、代謝関連疾患、神経変性疾患等の治療薬開発へと応用することが期待できる。本研究では、新しい構造を有し、核内受容体の機能を選択的に制御して、上記の疾病の治療に有効な化合物を設計、合成する。詳細な機能解析や構造最適化を行うことで、医薬展開可能な化合物を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、プロゲステロン、アンドロゲン、ビタミンDの各核内受容体を標的として、その特異的機能制御剤の創製を行った。プロゲステロンアンタゴニストに関しては、7位にスルフォンアミド基をもつクマリン誘導体及び6位にピロール環を有するキノロン誘導体を系統的に合成し、その構造活性相関を明らかとした。アンドロゲンアンタゴニストに関しては、6-アリールキノロン誘導体および、cis型構造をとる3級アミド基を持つクマリンまたはキノロン誘導体を設計、合成し、その構造活性相関を明らかとした。更に、セコステロイド構造を持つビタミンDの誘導体として、リトコール酸をリード化合物として高活性誘導体の創製に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ステロイドホルモン受容体およびビタミンD受容体の機能を厳密に制御する新規モデュレーターの創製を目的に、ステロイド骨格やセコステロイド骨格を他の構造に代替した化合物を設計、合成し、その核内受容体機能制御活性を検討した。得られた構造活性相関に関する知見は、これらの核内受容体の機能制御に有用な構造情報となるとともに、高活性化合物は、生物活性の特性、体内動態等を詳細に解明することで、医薬応用が期待できる。なかでも、高いビタミンD活性を有するリトコール酸誘導体はこれまでに開発されたビタミンD誘導体とは全く異なる構造、物性を有することから、新たなビタミンD療法への展開が期待できる。
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