研究課題/領域番号 |
20K06975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
内呂 拓実 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 教授 (00307711)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | cdc48 / p97 / アロステリック阻害剤 / Phomapyrrolidone A / Embellicine A / 全合成 / 高歪み化合物 / macrocycle / Cdc48 / VCP / 有機銅試薬 / エノールトリフレート / デカヒドロフルオレン / 不飽和ラクタム / AAA型分子シャペロン / タンパク質分解 |
研究開始時の研究の概要 |
AAA+型のユビキチン選択的分子シャペロンであるp97/VCPに対してアロステリック様の阻害活性を示すことが報告されている天然有機化合物Phomapyrrolidone Aに着目し、その全合成およびプローブ分子の合成に基づく標的部位の同定を通じて、新しい作用機序を有する抗がん剤を開発する上で重要な知見を得ることを目的とした研究を実施する。
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研究成果の概要 |
Cdc48/p97(VCP)阻害作用をもつPhomapyrrolidone Aの世界初の不斉全合成を達成するとともに、その標的部位を同定することを目的として研究を行った。その結果、IMDA反応を利用したA/B-trans型の四環性化合物の合成に成功した。さらにこの化合物をPhomapyrrolidone Aの四環性フラグメントに導くことを目的として、D環部位の構造変換について検討した結果、完成まであと1段階のところまで到達することができた。また、A/B-cis型の四環性骨格をもつ類縁化合物Embellicine Aの全合成についても検討した結果、四環性フラグメントの合成を達成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、Cdc48/p97に対してアロステリック様の阻害作用を示すPhomapyrrolidone Aの世界初の全合成を達成するとともに、その標的部位を明らかにすることを通じて、阻害活性を発現する際に必要な分子間相互作用を解明することである。このようなCdc48/p97に対する阻害剤の研究は世界的に見ても未だ黎明期にあり、Phomapyrrolidone Aのように複雑な化学構造をもつ天然有機化合物を基盤とした研究については、これまでに全く報告されていない。したがって、学術的な独自性の高い知見を得た上で、特徴ある新しい抗がん薬の創出に向けた展開を図っていくことができる。
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