研究課題/領域番号 |
20K06983
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
瀧本 真徳 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (50312377)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 有機アルミニウム / アルキルピリジン / C-H結合活性化 / 希土類触媒 / クロスカップリング / アリル化 / アリール化 / ベンジル化 / C-H活性化 / 有機希土類 / C-H官能基化 / ピリジン類 / 含窒素芳香族 / 有機合成 / 希土類 |
研究開始時の研究の概要 |
有機金属化合物は、現在の精密有機合成化学において重要な化合物である。特に、炭素骨格構築のための炭素-炭素結合形成において繁用され、これまで、様々な中心金属を持つ有機金属化合物が開発されてきた。従って、新たな有機金属試薬や、その調製法、利用法を開拓することは、有機合成化学において依然、重要な課題である。本研究では、申請者の独自の知見を基盤とし、希土類触媒によるC-H 結合活性化を利用した有機アルミニウム種の生成法を開発し、これを用いたロスカップリング反応など、炭素-炭素結合形成反応が実現可能な反応系を探索する。さらには、この活性種発生法を、有機亜鉛試薬などの調製へ展開することを試みる。
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研究成果の概要 |
有機金属化合物は、炭素-炭素結合形成反応への利用が可能な重要な化学種の一つであり、新しい有機金属化合物やその生成法の開発は有機合成化学において重要な研究課題である。本研究では、希土類錯体の特性を活かした、C-H結合活性化を経る有機アルミニウム種の新しい発生法の開発と、その有機合成への利用を進めた。その結果、2-アルキルピリジン類のベンジル位選択的C-Hアルミ化反応を見いだした。本反応で生成する、ピリジル基を有するベンジルアルミニウム種は、銅触媒によるアリル化、ベンジル化、パラジウム触媒によるヨウ化アリールとのクロスカップリング反応など、さらなる炭素-炭素結合反応に利用可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルキルピリジンは、天然物、生理活性物質、医薬品、機能性材料、有機金属触媒の配位子などに多く含まれる重要な含窒素有機化合物であり、アルキルピリジン類の効率的な合成法の開発は、有機合成化学だけでなく工業的にも重要な研究である。本研究では、ピリジル基を有する新たな有機アルミニウム種の調整法を開発し、従来、報告例のほとんどなかった、複雑な構造のアルキル基を有する有機アルミニウム種とヨウ化アリールとのクロスカップリング反応にも成功した。これにより、単純な構造の2-アルキルピリジンを原料とし、希土類触媒によるC-Hアルミ化反応を経て、より複雑な構造を持つアルキルピリジン類を合成することを可能とした。
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