研究課題/領域番号 |
20K06991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
張替 直輝 日本大学, 薬学部, 教授 (90454743)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 遺伝子増幅法 / 核酸医薬品 / Fomivirsen / Nusinersen / LDR / リガーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
現在、核酸医薬品の測定法の開発は、LC/MSやキャピラリー電気泳動などが中心である。その中で本研究では遺伝子増幅法に着目する。LC/MSなどの機器分析に比べて遺伝子増幅法による測定は、精度は劣るものの感度や簡便性では優れている。それでも核酸医薬品の測定に応用されていない理由は、核酸医薬品が15~30塩基と非常に短く、その多くの塩基に人工核酸が導入されているためである。本研究ではそれらを解決するため、人工核酸に適応できる酵素を明らかにし、短いDNA及びRNAを測定できる遺伝子増幅法を開発する。また、血液及び尿中の核酸医薬品の測定に応用するため、その測定に適した前処理法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究により、Fomivirsenに対してLigase Detection Reaction(LDR)とDeoxyuridine含有プローブを用いたPCRの改変法の2つの遺伝子増幅法による測定法を開発した。特にLDRでは、簡便な操作で血清試料から0.6~160 nMのFomivirsenが測定できた。また、Nusinersenにおいても、血清試料から0.8~100 nMのNusinersenが測定できた。そして、実際にNusinersenを髄腔内投与したマウスの血漿からNusinersenを測定することもでき、LDRを用いた本測定法が核酸医薬品の体内動態の解析に応用できることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年開発が進む核酸医薬品の有効性と安全性を高める上で、その体内動態の解析が必要である。本研究では、高い特異性と感度を持つ遺伝子増幅法に着目した。しかし、遺伝子増幅法による測定法を開発する上で、核酸医薬品は15~30塩基程度と短く、更に人工核酸が導入されていることが問題である。そこで、それらを解決するために、人工核酸に適応できる酵素を明らかにし、短い塩基数のポリヌクレオチドが測定できる遺伝子増幅法を開発した。更に、その遺伝子増幅法に適した前処理法と組み合わせることで、血漿および血清中の核酸医薬品を測定することができた。この研究成果は、他の核酸薬品の測定法の開発にも応用が期待できる。
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