研究課題/領域番号 |
20K07000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
武田 光広 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (90508558)
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研究分担者 |
吉永 壮佐 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 講師 (00448515)
寺沢 宏明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (10300956)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 認知症 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞内においてαシヌクレイン(αSyn)蛋白質が重合して生じるオリゴマーは、レヴィ小体型認知症の発症要因となる。そのため、生理条件下のαSynに関する構造研究は、病態解明や創薬に極めて重要である。細胞内においてαSynの構造が変化することが報告されているが、脳組織に定着した状態の細胞内におけるαSyn の構造研究は前例が無い。本研究は、組織に定着した神経細胞内のαSynの構造解析の基盤構築を目的として、細胞外基質に埋包した細胞の中、生きたマウスの脳に移植した細胞の中およびマウスの摘出脳の細胞中において13C標識を施したαSynを磁気共鳴スペクトロスコピー法により観測する系を確立する。
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研究成果の概要 |
レヴィ小体型認知症の患者においては、αシヌクレイン(αSyn)の凝集体であるレヴィ小体が見つかる。通常 αSyn は無毒な単量体として脳神経細胞内に存在しているが、αSynのオリゴマーおよび不溶性線維が、神経毒性を示す。従来、aSynの構造解析は、試験管内の試料を対象として研究されてきたのに対し、本課題では生理条件下の構造解析を視野にいれて、細胞内環境での解析系の構築に取り組んだ。その第一歩として、In-cell NMRによる解析系の構築を実施した。HeLa細胞に対して、電気穿孔法利用してタンパク質を導入するシステムを構築し、モデルタンパク質としてユビキチン変異体を導入した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題では、細胞内におけるaSynの解析システムを構築した。従来の認知症病原タンパク質の構造解析は試験管内で行われてきたが、これらは生理条件における分子間相互作用やクラウディング効果を反映していない。生理条件における病原タンパク質の構造情報を得ることで、認知症の発症機序の理解や病原タンパク質を標的とした新規薬剤の開発の一助となることが期待される。
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