研究課題/領域番号 |
20K07001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
野口 修治 東邦大学, 薬学部, 教授 (60237823)
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研究分担者 |
鈴木 浩典 東邦大学, 薬学部, 講師 (20625694)
伊藤 雅隆 東邦大学, 薬学部, 講師 (30792410)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | X線吸収スペクトル測定法 / X線吸収端微細構造 / X線吸収スペクトル測定法 / X線吸収端微細構造 / X線結晶構造解析 / 医薬品原薬評価 / 結晶多形 / 放射光X線 / X線吸収端微細構造測定法 / 放射光X線 |
研究開始時の研究の概要 |
医薬品製剤では,原薬の結晶多形の混在により治療効果が低下することがあるため,製剤中の結晶多形混在を詳細に解析する必要がある。本研究では,医薬品原薬と製剤を対象として,原薬中のX線吸収原子がその近傍の原子と形成する相互作用とXAFSスペクトルとの相関を定量的に明らかにし,その知見に基づいてXAFS法を原薬および製剤の新規評価法として確立することを目的とする。XAFS法は既存の方法とは全く異なる原理を用いた解析法であるため,原薬および製剤に対する新しい物質観を獲得できると期待でき,構造情報に基づく新規製剤の設計に応用可能と期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究ではX線吸収端微細構造測定法(XAFS法)に着目し、医薬品原薬および製剤の解析に適用可能かを評価した。 医薬品原薬の結晶多形についてX線構造解析とXAFSスペクトル測定を行い、X線吸収原子が結晶内で形成している相互作用様式とXAFSスペクトル形状を比較した。その結果、水素結合やハロゲン結合、ハロゲン-π相互作用などの非共有結合性相互作用が形成される場合であってもXAFSスペクトル形状の違いとして検出できることが明らとなった。 XAFS法は原薬の結晶形評価としてのみならず、原薬分子が製剤中などで形成する分子間相互作用に関する元素特異的な知見が得られる有用性の高い測定法と期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は医薬品分子の形成する非共有結合性の弱い相互作用の形成をXAFSスペクトルにより検知できることを初めて明らかにした。XAFS法を用いることで医薬品製剤における原薬分子の分子レベルの状態をより詳細に評価できることが可能となり、医薬品製剤の設計あるいは品質評価をより高いレベルで遂行することを可能にすると期待できる。
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