研究課題/領域番号 |
20K07004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
山田 佳太 大阪大谷大学, 薬学部, 講師 (80584185)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 硫酸化糖鎖 / リン酸化糖鎖 / グルクロン酸化糖鎖 / セロトニン固定化カラム / 親水性相互作用クロマトグラフィー / キャピラリー電気泳動 / 膵管腺癌 / 膵臓がんマーカー / 糖脂質糖鎖 / マイナー酸性糖鎖 / 糖ペプチド解析 / 糖脂質 / 酸性糖鎖 / グルクロン酸 / 膵臓がん / バイオマーカー / O-結合型糖鎖 / 血清 |
研究開始時の研究の概要 |
膵臓がんは、早期診断が困難であり、死亡率の高いがん疾患である。したがって、膵臓がんの早期診断を可能にする優れたバイオマーカーの開発が望まれている。本研究ではヒト血液中に存在する新たな膵臓がんマーカーを発見するため、技術上の問題によりこれまで測定する事ができなかった血液中マイナー酸性糖鎖の発現量とその種類を健常者と膵臓がん患者間で比較解析する。また有用な膵臓がんマーカーとなりうる成分を特定できれば、マーカー成分の産生機構の解明にも取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、技術上の問題から解析が進んでいない血清中のマイナー酸性糖鎖の解析を行い、膵管腺癌マーカーとなりうる糖鎖を探索した。解析の結果、グルクロン酸化及び硫酸化N-型糖鎖、硫酸化O-型糖鎖、グルクロン酸化糖脂質糖鎖等の発現量が膵管腺癌患者血清で変動しており、それらの糖鎖がマーカーになると期待された。さらに、マイナー酸性糖鎖解析技術の高スループット化検討を行い、多検体の同時処理が可能な前処理法を確立すると共に、キャピラリー電気泳動法を用いた高速分析法を確立した。また、マイナー酸性糖鎖発現機構を明らかにする上で必要となる糖鎖キャリアタンパク質の特定技術を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、膵管腺癌マーカーとなりうる血清中糖鎖を特定することができた。膵管腺癌は膵臓癌患者の90%以上を占めており、早期診断が困難であると共に、死亡率の高いがん疾患である。本研究で得らえた成果は、診断法の確立が求められている膵管腺癌の診断技術の向上に資するものであると考えられる。また、マイナー酸性糖鎖の解析は技術課題により困難であったが、本研究で確立された分析手法により、多くの技術課題が解決された。これらの技術は、他の疾患マーカーの探索に応用できる可能性がある。また、本研究で開発した技術は、解析が遅れているマイナー酸性糖鎖の機能解析を加速させるツールになると考えられる。
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