研究課題/領域番号 |
20K07020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
榛葉 繁紀 日本大学, 薬学部, 教授 (20287668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 体内時計 / 肥満 / Bmal1 / BMAL1 / 脂肪細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「体内時計制御因子である転写因子BMAL1を脂肪細胞特異的に欠損したマウス」の機能解析を通じて、体内時計システムの破綻による代謝性疾患(主に肥満)発症メカニズムを明らかにする。そしてその知見を基にメタボリックシンドロームの時間薬物治療の分子基盤を提示することを目指す。得られる成果は、脂肪細胞における体内時計システムの役割の解明にとどまらず、脂肪細胞の機能低下に起因した疾病の発症とその時間薬物治療、さらにはメタボリックシンドロームの一次予防を目指した「規則正しい生活の励行」に科学的エビデンスを与えるものである。
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研究成果の概要 |
【目的】概日時計の障害は肥満の原因となる。本研究では、概日時計の中心である時計遺伝子Bmal1を脂肪組織特異的に欠損マウスを用いて概日リズムの機能低下による肥満形成のメカニズムを解析した。【結果】褐色脂肪細胞特異的なBmal1欠損によりマウスは、エネルギー消費の低下と肥満が観察された。さらに脂肪組織特異的にBmal1を欠損したマウスは、インスリン感受性の亢進しており、その結果、脂肪細胞の肥大化が観察された。【結論】以上の結果は、BMAL1の減少、すなわち概日時計の機能低下は、熱産生の低下ならびにインスリン感受性を亢進させることで肥満を誘発することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪細胞は、従来、単に中性脂肪を蓄積する受け身の細胞として認識されてきたが、肥満遺伝子の産物であるレプチンの発見以来、内分泌細胞として積極的にエネルギー代謝調節に重要な役割を果たすこと、そしてその機能低下により様々な疾病が発症することが明らかにされてきた。したがって、本研究は、単に脂肪細胞機能の調節におけるBMAL1の新たな役割を解明するにとどまらず、脂肪細胞の機能変化に起因した疾病の発症並びにその時間薬物治療の分子基盤、さらにはメタボリックシンドロームの一次予防を目指した「規則正しい生活の励行」に科学的エビデンスを与えるものである。
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