研究課題/領域番号 |
20K07042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 (2021-2022) 第一薬科大学 (2020) |
研究代表者 |
長田 茂宏 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (40263305)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヒストン / メチル化酵素 / 脱アセチル化酵素 / エピジェネティクス / がん / メチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
がん化の原因のひとつに浸潤、転移があり、そのしくみの解明、新たな抗がん剤の開発が課題とされています。がん化は遺伝子の変異だけではなく、DNAの塩基配列変化を伴わないエピジェネティクス異常にもよります。しかし、浸潤、転移におけるエピジェネティクス制御は不明な点が多く残されています。 本研究においては、肝がん発がん初期から発現上昇することを明らかにしたエピジェネティクス制御因子の浸潤、転移における役割の解明とその阻害剤の開発を目的とします。
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研究成果の概要 |
がんは日本人の死亡原因第一位であり、新たな抗がん剤の開発および有効な利用法が課題とされている。そして、従来の抗がん剤に加え、がん細胞に特異的に発現しているタンパク質を標的とした分子標的薬が開発されている。DNAはヒストンタンパク質に巻き付いて存在し、その巻き付きを制御する酵素の異常はがんなどの疾患を導く。逆にその酵素の阻害剤は抗がん剤として役立つ可能性がある。 本研究においては、ヒストンメチル化酵素の阻害剤が肝がん治療に用いられているマルチキナーゼ阻害薬と併用することにより、肝がん細胞の増殖抑制効果を促進することを示した。また、その促進作用にはアポトーシスの促進が関わる可能性も示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、細胞増殖シグナルを抑制する分子標的薬とヒストン修飾酵素の阻害剤の併用によりがん細胞増殖抑制効果が促進されたことは、分子標的薬の新たな有効な利用方法と考えられる。このことは、既存の薬の有効な利用法の拡大につながる。一方で、促進されない組み合わせもあったことから、有効な組み合わせを見出すためには、個々の阻害剤が細胞内シグナルに与える影響を詳細に解析する必要があることが示された。
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