研究課題/領域番号 |
20K07045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
赤澤 隆 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, がん創薬部主任研究員 (80359299)
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研究分担者 |
杉浦 喜久弥 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (30171143)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 / がんワクチン / 免疫原性細胞死 / マイクロRNA / ワクチン株 / Immunogenic Cell Death / Vaccine / Cancer / Tumor / Immunogenic cell death / Immunotherapy |
研究開始時の研究の概要 |
ある種の抗がん剤はがん細胞に免疫原性の高い細胞死(Immunogenic Cell Death)を誘導し、抗がん剤の直接作用に加えて、免疫系による間接的な抗がん効果を誘導する。申請者は、これまでの「がんワクチン研究」において、がん免疫を誘導・成立させる培養がん細胞・ワクチン株の樹立に成功し、マイクロアレイ解析から免疫原性を担うキー因子 3候補を選定した。これらの免疫原性ワクチン因子の機能検証を進め、最終的には「がん細胞に免疫原性の高い細胞死を生体内で誘導し、生体内ワクチンとして応用する新しい治療戦略」を目的とする研究を計画した。
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研究成果の概要 |
本課題は、近年注目される「免疫原性細胞死(Immunogenic Cell Death)」と、申請者の独自研究「がんワクチン株の生体内挙動:自然退縮から免疫誘導」との共通点を検証し、がんワクチンを成功させるキー因子の同定と治療応用「生体内がんワクチン(in situ vaccine)戦略」の開発を目的とした。当初計画には「抗がん剤スクリーニング」や「適応患者の診断法開発」を含めていたが、「がん細胞中のマイクロRNA-Xがワクチン原性を制御するキー因子である」ことを見出し、その性質と発現制御について検討を進めた。本成果はマイクロRNA制御による新規がんワクチン戦略として次課題へ発展させている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:免疫原性細胞死の研究は、細胞レベルの検討が先行し、個体レベル(動物実験)の免疫応答が十分に理解されていない。本課題では、樹立がんワクチン株と動物実験モデルを中心に検討を進めており、他の研究者と異なる着眼で免疫原性細胞死を検証し、新しい発見が得られている。 社会的意義:免疫原性細胞死の理解は、「生体内ワクチン戦略(免疫応答性の高い「がん細胞死」を生体内で誘導する)」を実現させるために必須のステップである。理論上、生体内ワクチン戦略と免疫チェックポイント阻害剤との併用は、「免疫療法」の治療効果を飛躍的に向上させることが期待されるため、社会的意義・貢献も高いと考えている。
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