研究課題/領域番号 |
20K07047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
可野 邦行 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (50636404)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 質量分析イメージング / リゾリン脂質 / リン脂質代謝 / MSイメージング / 誘導体化 / イメージングMS |
研究開始時の研究の概要 |
リゾホスファチジン酸やリゾホスファチジルセリンといったリゾリン脂質は、プロスタグランジンに次ぐ、次世代の脂質メディエーターとして着目されている。これらのリゾリン脂質はある特定の状況下において、局所的に産生され、近傍の受容体に認識されると想定されているが、それを実際に捉える研究はほとんどなされていない。そこで本研究では、これまで申請者が発達させてきたイメージング質量分析技術により、特定のリゾリン脂質が、いつ・どこで産生されるのかといった時空間的情報を得ることで、リゾリン脂質の新たな生理機能の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では主に、(1)微量な生理活性リゾリン脂質を高感度に可視化するための質量分析(MS)イメージング法の開発、(2)これを用いた局所リゾリン脂質の変動解析、(3)その生理病理機能の解明、に取り組んだ。結果、Phos-tag誘導体化に基づくMSイメージング法の開発に成功し、LPAなどの微量リゾリン脂質を可視化することが可能となった。これらの手法で明らかにしたリゾリン脂質の局在を手がかりに、LPA2依存的な精細胞のアポトーシス抑制機構や毛包形成におけるLPAの供給メカニズムを解明した。また共同研究で様々な病態モデルマウスの解析を行い、特定の病理的状況下におけるリゾリン脂質の蓄積を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、生理活性リゾリン脂質(LPAおよびS1P)の局在が明確に可視化することが可能になったことで、これらの生理病理機能を解明するための基礎研究が加速することが期待される。また今後、本技術を様々なヒト病理検体に適用し、特定の病態におけるリゾリン脂質の局在変動を解明できれば、創薬やバイオマーカー探索に貢献できることが期待される。
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