研究課題/領域番号 |
20K07068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
久野 篤史 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30468079)
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研究分担者 |
藤谷 直樹 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10374191)
野島 伊世里 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10827398)
堀尾 嘉幸 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30181530)
矢野 俊之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40444913)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心不全 / オートファジー / SIRT1 / マイトファジー |
研究開始時の研究の概要 |
心不全の心筋では障害ミトコンドリアを処分するオートファジーの活性が低下している。我々は蛋白脱アセチル化酵素SIRT1の活性化が、心不全心筋におけるオートファジー活性を回復して心機能の改善をもたらすことを見出した。しかし心不全心筋でのオートファジー障害におけるSIRT1の関与や、SIRT1によるオートファジー促進・障害ミトコンドリア処分の機序は明らかではない。 本研究の目的は、心不全におけるオートファジー障害の分子機序を、SIRT1によるオートファジー調節機構の観点から明らかにすることにより、治療法の開発に結びつく新しい知見を得ることである。
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研究成果の概要 |
本研究は、心不全では心筋細胞の蛋白脱アセチル化酵素SIRT1の活性低下によりオートファジーが減弱し、その病態に関与するかを検討した。マウスを用いて抗がん剤ドキソルビシンによる心不全モデルを作成した。SIRT1ノックアウトマウスでは、ドキソルビシンによる心機能低下はより高度で、オートファジー活性の減弱も示唆された。またSIRT1はオートファジーの進行に重要な役割を果たすことも見出した。以上からSIRT1・オートファジー経路の活性低下が心不全の病態に重要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、SIRT1活性やオートファジー活性の回復といった介入による新しい心不全治療の開発に向けた基盤となるものであると考えられる。心不全以外の様々な疾患でも臓器のオートファジーが障害されていることが報告されている。従って、本研究のSIRT1によるオートファジー制御機構を明らかにできたことは、これら疾患におけるオートファジー障害の機序解明にも展開され、新しい治療法にもつながる可能性がある。
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