研究課題/領域番号 |
20K07069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
増川 太輝 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10711898)
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研究分担者 |
實木 亨 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10546675)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | L-DOPA / 延髄弧束核 / 線条体 / 中枢性血圧制御 / GPR143 / 黒質-線条体 / vGlut2 / Tyrosine hydroxylase / ドーパ / 大動脈神経 / 延髄孤束核 / ドパミン / グルタミン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、L-DOPA(ドーパ)神経伝達物質仮説を提唱し、その検証を行ってきた。しかしながら、ドーパ神経伝達に関わる神経回路およびその生理学的役割は未だ明らかとなっていない。本研究においては、下位脳幹部および腹側被蓋野-側坐核神経系に焦点を当て、ドーパ含有神経回路の選択的刺激と応答を捉える実験系を確立し、ドーパが伝達物質として作動する神経回路を同定・解析するとともに、心血管・行動制御を指標にドーパがグルタミン酸作動性神経系ならびにドパミン (DA) 作動性神経系とどのような機能的相関性を示すかを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は、ドパミン(DA)の前駆体であるドーパが神経伝達物質として機能するとの仮説を提唱し、その検証を行ってきた。本研究においては、ドーパが神経伝達物質として作動する神経回路を同定し、その生理学的意義を解明することを目的とした。マイクロダイアリシスを用いた検討により、ドーパおよびドパミンが背側線条体から遊離することを見出した。また、ドーパの遊離のみを抑制する条件を見出し、この条件下において、ドパミン D2 受容体作動薬の効果が減弱した。このことは、内在性のドーパが、背側線条体におけるドパミン D2 受容体の機能を修飾することを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドーパは現在でも、最も使用されるパーキンソン病治療薬であるが、その作用は、ドパミンへの変換を介していると考えられてきた。本研究において、ドーパが、GPR143 を介してドパミン D2 受容体の機能を制御することを明らかにした。このことは、ドーパ自体が薬理作用を持つことを示す。本研究の成果は、パーキンソン病治療法の見直しや、統合失調症などのドパミン D2 受容体を治療標的とする疾患に対する治療法の開発に貢献する可能性がある。
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