研究課題/領域番号 |
20K07091
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
田中 光 東邦大学, 薬学部, 教授 (40236617)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | myocardium / diastolic depolarization / atrial fibrillation / late sodium current / sodium calcium exchanger / ectopic pacemaker / intracellular calcium / 肺静脈心筋 / 活動電位 / 緩徐脱分局 / ナトリウムカルシウム交換機構 / ナトリウムチャネル / 微小電極 / カルシウムイメージング / 自動能 / イオンチャネル / トランスポーター / 細胞内カルシウム / 抗不整脈薬 / 心房細動 / 第一群抗不整脈薬 |
研究開始時の研究の概要 |
心房細動は患者が日本で130万人にも達し、脳梗塞を誘発してQOLを損なうことから治療の必要性が高い不整脈である。近年、心房細動の原因の大半が肺静脈内に局在する心筋組織の異所性自動能(心臓本来のペースメーカーとして自動能を有する洞房結節とは異なる部位で生じてしまう好ましくない電気的自発活動)であることが判明した。本研究では、肺静脈心筋の電気的自発活動を選択的に抑制する薬理学的機序を解明し、心房細動の治療薬選択に関する提言や新たな作用機序を有する抗不整脈薬の開発戦略につなげることを目指す。
|
研究成果の概要 |
心房細動は脳梗塞を誘発する治療必要性の高い不整脈であるが、現状では細動自体を治療する薬理学的手段は確立されていない。本研究の目的は、心房細動の最も重要な原因である肺静脈心筋の電気的自発活動が生じる機序をイオンチャネルやトランスポーターのレベルで明らかにし、新たな薬物治療法や治療薬の開発に繋げることである。モルモット、マウス等の実験動物の摘出肺静脈心筋を用いた検討により、肺静脈心筋の電気活動の源となる機序として、電位依存性Naチャネル電流の持続的成分、細胞内Caオシレーションと連動したNa-Ca交換機構電流、の2つを見出した。これらの機序に基づく治療薬選択及び新薬開発に向けて研究を発展させたい。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動は心房が細かく震える不整脈の一種であり、心房内で出来た血栓が脳梗塞を誘発するため治療必要性が極めて高い。現状では治療の中心は血栓予防薬および外科的手法による心房の興奮予防であり、細動自体を治療する薬理学的手段は確立されていない。心房細動の根本原因は心房から続く肺静脈心筋の電気的自発活動であり、これを抑制する仕組みの解明と、薬物治療や創薬につなげることの意味は大きい。
|