研究課題/領域番号 |
20K07101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂元 政一 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (50610177)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ストリクトシジン / モノクローナル抗体 / ELISA / 触媒抗体 / Pictet-Spengler反応 / テルペンインドールアルカロイド |
研究開始時の研究の概要 |
テルペンインドールアルカロイド(TIAs)は天然由来のアルカロイドで多くの医薬品のリード化合物となっており、その中間体であるストリクトシジン(SS)を経由して植物内で生合成される。本研究は、SSを効率よく合成する抗体(触媒抗体)の作製を目指す。効率の良いSSの合成方法の確立は、抗悪性腫瘍薬の低価格化をもたらし、医療に貢献できる。
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研究成果の概要 |
ストリクトシジン(SS)は、全てのテルペンインドールアルカロイドに共通の前駆体である。本研究では、SSを生合成する反応を触媒する触媒抗体を作製すると共に触媒活性を持つ抗体の効率的なスクリーニング法の確立を目指した。本系の確立には抗SSモノクローナル抗体(SS-mAb)が必要不可欠である。そこで、先ず、SS生合成酵素(SSS)のクローニングを行い、SSを調製後、SS-mAbの作製を目指した。しかし、SSの安定性の低さからSS-mAbの作製には至らなかった。また、触媒抗体の作製においても免疫原の遷移状態アナログの安定性が問題と思われる現象が認められ、SS生合成触媒抗体を得ることはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、天然由来化合物をリード化合物とする抗悪性腫瘍薬の価格が高騰する現状にある。SSの生合成を触媒する抗体の薬用植物育種における応用は、下流の希少TIAsの生合成効率を高める可能性がある。そのため、本研究の遂行は微量天然由来化合物であるが故に価格が高騰する抗悪性腫瘍薬の薬価の低下をもたらすことが期待される。 当該研究では、未だSS-mAbや触媒抗体の作製には成功していないもののSS-mAbが得られる可能性が示唆された。SS-mAbも触媒抗体と共にTIAsの生合成を促進させる可能性を秘めており、希少な天然物由来化合物の効率的な量産へ繋がる可能性もあることから、本研究成果の社会的意義は大きい。
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