研究課題/領域番号 |
20K07140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
花輪 剛久 東京理科大学, 薬学部薬学科, 教授 (00302571)
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研究分担者 |
河野 弥生 東京理科大学, 薬学部薬学科, 講師 (50711660)
田口 光正 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 次長 (60343943)
廣木 章博 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 主幹研究員 (10370462)
佐藤 光利 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (60231346)
飯嶋 哲也 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (70324209)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | がん性皮膚潰瘍 / 粘膜炎 / ハイドロゲル / キセロゲル / 電子線照射 / 凍結融解 / 創傷治療 / キシログルカン / カテキン / 創傷治癒 / 皮膚潰瘍 / 膨潤度 / 薬物放出 / 電子線 |
研究開始時の研究の概要 |
“がん性皮膚潰瘍”は腫瘤が壊死・自壊して形成した潰瘍で出血、滲出液、痛み、臭いなどの症状を呈し、患者や介護者のQOLの低下を招いている。 “浸出液”に対しては単純ポリウレタンやシリコンフォームなどが開発されているが、加圧による浸出液が逆流する。 一方、“臭い”についてはメトロニダゾールを含有するゲル剤が開発されているが複雑な形状の患部に適用でない。 本課題では“がん性皮膚潰瘍”に付着し、浸出液を効率よく吸収する機能と“不快な臭い”を軽減する機能を併せ持つ“皮膚貼付型キセロゲル”を電子線照射により調製したハイドロゲルから新規に調製し、製剤学的検討ならびに、医療機関と共同で臨床評価をおこなう。
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研究成果の概要 |
“がん性皮膚潰瘍由来の浸出液と不快臭”は、患者のQOLを低下させている。本研究では、電子線照射および凍結融解法などによるハイドロゲル調製を試みた。 (1)種々の濃度のポリビニルアルコール、塩化亜鉛水溶液を混合し、電子線照射してハイドロゲルを調製した。得られた試料のゲル分率、膨潤度、引っ張り強度、薬物放出試験などについて評価し、医療材料への応用の可能性を確認することができた。(2)創傷治癒効果を有するクルクミン(CUR)の可溶化を目的としてCURを界面活性剤と混合粉砕したところ、ナノ粒子を調製できた。(3)カテミンとキシログルカンからは口腔粘膜炎に有効なハイドロゲルを調製することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑な形状を呈する“がん性皮膚潰瘍”や口腔粘膜炎に付着し、浸出液を効率よく吸収する機能と医薬品を放出する機能を併せ持つ貼付型ハイドロゲルおよびキセロゲルを電子線照射、その他の方法により調製し、実用化に向けた製剤学的検討をおこなう。本研究で用いる電子線照射法は、一般的に行われる有機溶剤に架橋剤を溶解させる化学的架橋法と異なり、製剤中に有機溶媒が存在しない安全な口腔内用製剤を調製することができる点で製剤学的な意義は大きい。また、本研究ではハイドロゲルをそのまま凍結乾燥してキセロゲルとするため、製剤中の水による細菌の繁殖などを防止することができると同時に吸液量の大幅な増加が予想される。
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