研究課題/領域番号 |
20K07142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
服部 喜之 星薬科大学, 薬学部, 教授 (90350222)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | siRNA / 葉酸 / 葉酸受容体 / がん / リポソーム / リポプレックス / がん細胞 / がん治療 / ターゲティング |
研究開始時の研究の概要 |
静脈内投与でがん組織に効率よく短鎖二本鎖RNA(siRNA)を送達し、がん増殖抑制効果を誘導できる副作用が少ないsiRNA治療薬を開発するため、がんで高発現している葉酸受容体を標的としたsiRNA送達用の葉酸修飾リポソーム製剤を調製する。血液中ではポリエチレングリコール(PEG)修飾により血球成分との凝集を回避することでリポソーム製剤のがん組織への集積性を改善し、標的がん組織に到達後は葉酸修飾PEG脂質以外のPEG脂質が脱離することで、リポソーム表面に残された葉酸を介してがん細胞内に効率よくsiRNAを導入できる製剤開発を行う。
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研究成果の概要 |
葉酸修飾正電荷リポソームとsiRNAの複合体(葉酸修飾リポプレックス)の血液中での安定性をPEG修飾により改善する一方、がん組織に集積後はPEG誘導体がリポプレックスから脱離し、リポプレックス表面に残された葉酸を介してがん細胞内に効率よくsiRNAを導入できる静脈内投与用の葉酸修飾リポプレックスを調製した。このリポソームを用いてがん増殖阻害効果のあるpolo-like kinase 1 (PLK1) siRNAを静脈内投与したところ肺でのsiRNAの集積量を減少ならびに担がんマウスの腫瘍にsiRNAを集積量を増加させ、その結果、抗腫瘍効果を誘導することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
siRNAは、配列特異的に遺伝子の発現を抑制できることから、がんに対する創薬開発が期待されているが、静脈内投与でsiRNAをがんに送達することが困難であった。本研究課題で開発した葉酸修飾リポプレックスは、静脈内投与でがん組織にsiRNAを送達できることから、今後、siRNAを用いた新しいがんの治療のためのリポソーム製剤の開発につながるものと期待される。
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