研究課題/領域番号 |
20K07145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西田 升三 近畿大学, 薬学部, 教授 (40208187)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性骨髄性白血病 / BCR-ABL1阻害薬 / 治療抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、現在、慢性骨髄性白血病の治療薬として用いられているBCR-ABL1阻害薬の耐性獲得機序とその克服法を見出すことを目指す。具体的には慢性骨髄性白血病細胞株を用いて、BCR-ABL1阻害薬耐性細胞を作製し、これを用いて遺伝子発現及び変異等の網羅的解析を行い、耐性因子の同定を行う。また、同定した因子を阻害する分子標的薬を選択し、用いることで、耐性克服の治療法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
ヒト慢性骨髄性白血病細胞においてBCR-ABL1阻害薬耐性細胞を樹立し、耐性獲得機序の解析を行い、バイパスシグナル伝達経路活性化が関与することを見出した。さらに、このバイパス経路を阻害する分子標的薬によりBCR-ABL1阻害薬耐性を克服することを明らかにした。以上の結果は、臨床におけるBCR-ABL1阻害薬耐性慢性骨髄性白血病出現時における治療に貢献できる可能性が考えられる。なお、本研究成果は主な発表論文の項に全てまとめてある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性骨髄性白血病の治療には、BCR-ABL1阻害薬が用いられるが、約30%の患者で耐性や生じ、治療が困難となる。この耐性の原因はBCR-ABL1の点変異と点変異以外に分類され、点変異に対しては治療薬の開発が進んでいるが、点変異以外の原因については不明な点が多いことから有効な治療法が存在しない。本成果において、慢性骨髄性白血病におけるBCR-ABL1阻害薬耐性にバイパス経路活性化によるERK1/2活性化が耐性の要因であることを見出し、この阻害により耐性が克服されることを明らかにした。これらの結果により、BCR-ABL1阻害薬耐性患者の生命予後の改善に貢献できると考えている。
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