研究課題/領域番号 |
20K07168
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
椿 正寛 近畿大学, 薬学部, 准教授 (30434856)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 抗がん剤誘発末梢神経障害 / 分子標的薬 / がん化学療法 / 末梢神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、抗がん剤治療の際の副作用として発現し、抗がん剤治療の中断の原因の一因となる末梢神経障害の治療法の開発を目指す。具体的には、抗がん剤(オキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ)誘発末梢神経障害発現機序を明らかにするとともに、その発現機構を抑制する分子標的薬を見出すことで、抗がん剤治療の継続、QOL向上につながる研究を行う。
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研究成果の概要 |
オキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ誘発末梢神経障害の発症メカニズムについて解析を行い、腰椎におけるERK経路の活性化が関与することを見出した。また、MEK/ERK経路を阻害する分子標的薬によりERK経路の抑制を介してオキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ誘発末梢神経障害を阻害することを明らかにした。以上の結果は、臨床におけるオキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ誘発末梢神経障害発症時における治療に貢献できる可能性が考えられる。なお、本研究成果は主な発表論文の項に全てまとめてある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、臨床においてオキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ誘発末梢神経障害の予防、治療法は確立されていない。さらに、これら抗がん剤による末梢神経障害は患者のQOLを低下させるだけではなく、投与の継続も不可能となるため患者は著しく不利益をこうむる。本成果においてオキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブ誘発性末梢神経障害にMEK/ERK経路の活性化が関与することを明らかにし、その抑制薬により完全に末梢神経障害を抑制できることを見出した。これらの結果により、オキサリプラチン、パクリタキセル及びボルテゾミブの継続投与が可能となり、患者の予後、QOLの改善に貢献できると考えている。
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