研究課題/領域番号 |
20K07180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
佐藤 秀行 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (70739242)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高分子ナノキャリア / 吸入用微粒子 / 粘液透過性ナノ粒子 / 粘液付着性ナノ粒子 / 中分子医薬品 / 中分子医薬 / ナノ粒子 / 薬物動態制御 / 粉末吸入製剤 / 高分子ナノ粒子 / 吸入製剤 / 機能性ポリマー / プリンタ技術 / 経肺 DDS / 薬物動態学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,近年極めて重要性が高くなっているが注射等の侵襲的投与経路以外に有効な投与経路が存在していないバイオ医薬品に対する有効かつ安全な新規経肺 DDS 製剤の戦略的開発を目的とする.粉末吸入製剤は,バイオ医薬品の新たな投与形態として期待されるが,肺内における複雑な異物排除機構のため,吸入した微粒子の肺内における粒子動態や薬物動態は未だ不明な点が多く,肺からの薬物吸収制御を極めて困難なものとしている.本研究課題では,最新のナノテクノロジーとイメージング技術を駆使し,肺内における微粒子動態および薬物動態を制御可能な革新的経肺 DDS プラットフォームの開発に挑戦するものである.
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研究成果の概要 |
本研究は,抗体,タンパク,ペプチド及び核酸等,重要性が高いが注射等の侵襲的投与経路以外に有効な投与経路が存在していない化合物に対する新規経肺 DDS 製剤の戦略的開発を目的とする.今回,経肺投与後における薬物含有粒子の分布・滞留性を正確に評価するため,環境応答性を有する蛍光プローブを用いた吸入用微粒子を設計した.肺内粒子拡散動態を制御すべく,機能性ポリマーを用いた粘液透過性および付着性ナノ粒子を搭載した吸入用微粒子を開発した.これにより肺内における薬物暴露時間を制御できる可能性が見出された.本知見の応用により,肺への,または肺から全身への効率的薬物送達を可能とするDDS製剤開発が期待できよう.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粉末吸入製剤は,バイオ医薬品の新たな投与形態として期待されるが,肺内における複雑な異物排除機構のため,吸入した微粒子の肺内における粒子動態や薬物動態は未だ不明な点が多く,肺からの薬物吸収制御を極めて困難なものとしている.本研究成果は肺に対する薬物送達ならびに肺から全身への薬物送達を制御する製剤技術を提案するものであり,これまで注射でしか使用できなかった薬物をより簡便な投与により患者自身で安全に使用できる可能性を示すものである.創薬モダリティの多様化する昨今,中高分子を対象とするDDS製剤設計に有用な情報を提示可能と考える.
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