研究課題/領域番号 |
20K07188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
長谷川 弘 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80218453)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高ホモシステイン血症 / 腎不全 / 血管障害 / メチオニン / ホモシステイン / 代謝フラックス / 安定同位体 / GC-MS / 血管傷害 / 慢性腎不全 / 心血管疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,慢性腎不全に合併する心血管疾患発症・進展への高ホモシステイン血症の関与をメチオニン-ホモシステイン-シスタチオニン代謝系及びそれに関わるメチル基転移反応の変化の視点から明らかにするため,以下のことを行う. ①代謝フラックス法を慢性腎不全ラットに対し施行し,腎機能高度低下で変化するホモシステインの生成,代謝経路を解明する. ②[S-2H3]メチオニン投与後に転移するC2H3基を受容する化合物を捉えるメチローム解析法を開発し,腎機能高度低下に伴う高ホモシステイン血症と関連のあるメチル基転移反応を探索する. ③慢性腎不全に高ホモシステイン血症が合併したときの血管障害機序を分子レベルで解明する.
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研究成果の概要 |
腎不全は心血管疾患の合併頻度の高い病態である。腎機能が低下すると心血管疾患の危険因子であるホモシステインの血漿濃度が高値を示すことから、腎不全患者における心血管疾患発症・進展への高ホモシステイン血症の関与が指摘されている。腎不全に高ホモシステイン血症が合併したとき、メチオニン-ホモシステイン代謝系の代謝回転にどのような変化が起きるかを明らかにすることを目的に、ホモシスチン添加食で飼育することで作出した高ホモシステイン血症合併腎不全モデルラットに対して代謝フラックス解析を施行した。その結果、ホモシステインを非可逆的に除くようにイオウ転移経路系の代謝回転が亢進している知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、腎不全と高ホモシステイン血症を合併したモデルを作出し、その体内動態を検討した。両者が合併すると、ホモシステインを非可逆的に除去する方向にメチオニンーホモシステイン代謝系が変化している知見が得られた。末期腎不全患者は心血管疾患を合併することが知られているが、バイオマーカーとしてホモシステインの血漿濃度を定期的に測定してリスク評価し、高ホモシステイン血症を合併しないような対策が重要と考えられた。
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