研究課題/領域番号 |
20K07201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
賀川 義之 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (90397505)
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研究分担者 |
山本 吉章 独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (60596245)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペランパネル / 抗てんかん薬 / 薬物動態 / 薬物間相互作用 / 相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第3世代抗てんかん薬に着目し、薬物相互作用、薬物代謝・排泄関連タンパク質の遺伝子多型、性差、病態変化等の薬物動態影響候補因子を多面的に解析することで、第3世代抗てんかん薬の精密個別投与設計に寄与することを目的とする。そのため、静岡てんかん・神経医療センターと連携し、薬物動態への影響候補因子の薬物代謝酵素活性マーカー、臓器障害マーカー、炎症性サイトカインおよび性ホルモンの血中濃度(遊離形薬物濃度を含む)を測定し、併せて薬物代謝および排泄に関与するタンパク質の遺伝子多型を評価して、薬物動態に対する各候補因子の影響および寄与度を多面的に解析する。
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研究成果の概要 |
第3世代抗てんかん薬ペランパネル(PER)の精密投与設計を目指し、てんかん患者において薬物動態への影響因子を多面的に解析した。CYP3A誘導剤の併用はPERの血漿中濃度/投与量(C/D)比を低下させた。遺伝子多型に関して、cytochrome P450 oxidoreductase(POR)*28保持群では非保持群に比べ、PERのC/D比が低値を示した。また、性ホルモンに関して、女性において血漿中テストステロン濃度とPERのC/D比は負の相関を示した。これらの知見はPERの精密投与設計に有用と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペランパネル(PER)のような抗てんかん薬は、薬物血中濃度を一定レベルに保つことで抗けいれん作用を発揮することができる。PERは血漿タンパク結合率が高く、CYP3Aで代謝されるため、病態の変化や併用薬による薬物間相互作用の影響を受けやすい。本研究では、PERの体内動態に影響する候補因子を探索し、CYP3A誘導剤、POR*28遺伝子多型、血漿中テストステロン濃度が抽出された。より症例数を増やして影響因子の同定に繋げる必要はあるものの、PERの体内動態に影響する新たな候補因子として、POR*28遺伝子多型および血漿中テストステロン濃度を見出したことの臨床的意義は大きいと考えている。
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