研究課題/領域番号 |
20K07210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
水谷 秀樹 金城学院大学, 薬学部, 教授 (80397504)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 抗がん薬 / PARP阻害薬 / アントラサイクリン系抗がん薬 / 活性酸素種 / アポトーシス / 過酸化水素 / ミトコンドリア / PARP / 活性酸素 / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
PARP (poly ADP ribose polymerase) は細胞内酵素であり、損傷したDNA鎖を修復する。このPARPを分子標的とするPARP阻害薬の有用性が確認され、がん治療薬として用いられている。通常、PARP阻害薬は特定のDNA修復異常を示すがんに有効であるが、PARP阻害薬と従来の抗がん薬との併用も有効であると考えられている。しかしながら、抗がん薬のPARP阻害薬併用時の詳細な機構は明らかでない。これまでに申請者は抗がん薬によるPARPを介した活性酸素種 (ROS) の生成を明らかにしてきた。そこで、本研究では抗がん薬の作用機序におけるPARPとROS、抗がん薬とPARP阻害薬との関係を明らかにすることで、抗がん薬の作用メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
抗がん薬の作用機序におけるPARPと活性酸素(ROS)について検討した。PARPの働きはPARP阻害薬(Olaparibなど)の有無で評価した。H2O2(反応時間:4 h)は、HL-60細胞に対して細胞生存率を低下させた。この低下はPARP阻害薬によって抑制された。Pirarubicin (THP)(反応時間:4 h)は細胞生存率を低下させ、この低下はOlaparibの影響を受けなかった。一方、THP(24 h)は細胞生存率を低下させ、この低下はOlaparibにより抑制された。Doxorubicin (DOX)(24 h)は細胞生存率を低下させ、この低下はOlaparibにより増強された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗がん薬の作用機序におけるPARPと活性酸素(ROS)シグナル伝達機構について検討することにより、抗がん薬の作用機序におけるPARPの働きを明らかにした。PARP, ROS,および関連する分子が抗がん薬治療の新しいバイオマーカーに成り得ることを示唆しており、新しいがん治療標的分子の提案につながり、これらを用いた新しいがん化学療法の開発と創薬への基盤情報となり得る。
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