研究課題/領域番号 |
20K07218
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
串田 良祐 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10707003)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Muse細胞 / 胎児付属物 / 臍帯 / 多能性幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
Muse細胞は生体組織に存在する腫瘍性を持たない多能性幹細胞である。この細胞は多能性幹細胞マーカーであるSSEA-3を指標に採取でき、直接血管内や局所に移植するだけで、傷害組織へ遊走・集積し、組織に応じた細胞に自発的に分化して組織修復を行う。そのため、安全性と簡便性を併せ持つMuse細胞は細胞移植治療に適した細胞であると考えられている。本研究では、未解明である臍帯由来Muse細胞の多能性制御機構および胎盤機能不全に対する治療効果を検証することで、再生医療におけるMuse細胞の利用可能性の幅を広げることを目的とする。
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研究成果の概要 |
生体組織に存在する腫瘍性を持たない多能性幹細胞であるMuse細胞の新規細胞ソースとして臍帯由来Muse細胞の特性、多能性制御機構を解明するために、臍帯、骨髄、脂肪、皮膚由来Muse細胞の遺伝子発現解析、DNAメチル化解析を行った。ヒト胎児データとの比較を通じ、臍帯由来Muse細胞は着床後胚盤胞と似た性質を示すことが明らかになった。さらに臍帯由来Muse細胞に特異的に発現する因子を同定し、これが多能性を制御していることを明らかにした。また、臍帯由来Muse細胞では三胚葉だけでなく栄養膜、生殖細胞系列、造血系の細胞への分化能を有することが明らかになり、周産期領域や生殖医学への応用への基盤を築いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体組織に存在する腫瘍性を持たない多能性幹細胞であるMuse細胞は直接血管内や局所に投与するだけで、傷害組織へ遊走・集積し、組織に応じた細胞に自発的に分化して組織修復を行う。そのため、安全性と簡便性を併せ持つMuse細胞は細胞移植治療に適した細胞であると考えられている。本研究を通じて新規細胞ソースとして臍帯由来Muse細胞の多能性制御機構の解明と胚体外組織や生殖細胞系列への分化能を持つことが明らかになった。このことからMuse細胞は治験が行われている心筋梗塞や脳梗塞などの疾患に加え、周産期領域や生殖医学への応用が期待される。
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