研究課題/領域番号 |
20K07220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
板東 良雄 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20344575)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / EAE / 炎症 / 血管内皮 / Na利尿ペプチド / 脱髄 |
研究開始時の研究の概要 |
多発性硬化症(MS)は炎症細胞の浸潤とともに髄鞘が障害され、再発により症状が増悪する。我々はマウスMSモデルを用いた解析から脳内血管内皮細胞の障害を伴った血液脳関門の破綻が本疾患の再発に関与していることをこれまでに見出している。一方、脳神経ペプチドであるC型Na利尿ペプチド(CNP)は、中枢神経系における機能については不明であるが、血管内皮特異的にCNPを過剰発現するTgマウスにMSモデルを誘導すると、発症の遅延と症状が軽減することを見出した。本研究では、マウスMSモデルならびに培養細胞を用いてCNPおよびその受容体GC-BのEAEにおける病態生理学的機能を分子レベルで解明する。
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研究実績の概要 |
多発性硬化症(MS)は中枢神経系における慢性炎症性脱髄疾患であるが、その発症機序については未だ不明な点が多く残されている。これまでの我々の解析から血管内皮細胞の障害を伴った血液脳関門の破綻がMSの病態形成に重要であることが分かってきた。一方、C型Na利尿ペプチド(CNP)は脳神経ペプチドであるが中枢神経系における機能は不明である。これまでの報告によればCNPは血管内皮で産生され、血管内皮細胞を保護している可能性が示唆される。そこで、血管内皮特異的にCNPを過剰発現するTgマウス(CNP-Tgマウス)に多発性硬化症(MS)モデルを誘導することによってCNPの機能解析を行った。 まず、MSモデルである実験的脳脊髄炎(EAE)モデルにおいて、特異的抗体を用いた免疫組織化学法によりGC-Bの発現細胞の同定を試みた。その結果、GC-Bは主に血管内皮細胞にアストロサイトやミクログリアに発現を認めたことから、CNPは血管内皮やグリア細胞に作用する可能性が示唆された。また、CNP-TgマウスにEAEを誘導したところ、野生型マウスに比べて発症が遅延し症状も軽度であった。病理所見においても炎症細胞の浸潤が軽度であり、脱髄ならびに軸索変性の程度も軽度であることが認められた。このような結果から、CNP/GC-B系は血管内皮やグリア細胞においてEAEの病態形成に大きく関与している可能性が示唆され、CNPの神経保護効果も期待できることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概要に述べた内容は実験計画当初から予想していた結果と大きな差異はなく、予定していた実験項目にも大きな遅延はない。したがって、実験計画の通り概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
現時点において方向性や研究計画を変更する必要はないため、研究計画書の通りに研究を推進する。
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