研究課題/領域番号 |
20K07244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
亀高 諭 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (10303950)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 骨格筋分化 / 筋芽細胞融合 / 細胞融合 / 膜交通 / コレステロール / 化合物スクリーニング / 遺伝子スクリーニング / C2C12細胞 / 膜融合 / 骨格筋 / 筋再生 / 筋分化 / 筋管形成 / 筋芽細胞 / 骨格筋再生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は骨格筋発生の初期段階で起こる筋芽細胞の融合現象に着目し、近年開発した新規細胞融合検出法(HiMy法)を用いて (1)細胞融合を促進あるいは遅延させる化合物や遺伝子を網羅的に探索し、 (2)得られた情報をもとに培養筋芽細胞やマウス骨格筋損傷モデルなどを用いて細胞融合の分子機構を明らかにする。 本研究により今まで不明な点の多かった細胞膜融合現象の分子機序を解明し、筋損傷からの治癒を促進する新規治療薬の発見、さらにはその成果に基づく筋損傷の予防方法や筋損傷からの回復促進のための新たなリハビリテーション法等の開発研究へ発展できることが期待される。
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研究成果の概要 |
損傷した骨格筋が再生する過程において、筋衛星細胞が筋分化し筋芽細胞に変化したのち、筋芽細胞同士の融合を経て多核の筋細胞が形成される。この筋芽細胞融合現象の分子機序を明らかにし、筋再生を補助あるいは促進する薬剤シーズを探索する目的で、新規細胞融合アッセイ系(HiMy法)(Isobe et al., 2022)を用いて、様々な化合物スクリーニングを開始し,メバロノラクトン処理により筋芽細胞融合が促進されることを見出した。さらにコレステロールの生合成量を薬理的に変化させることで筋分化における膜融合が促進することを示し、融合に関わる分子機序においてコレステロールが重要な役割を有することを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢化を迎える本邦において、高齢者の健康寿命を延伸することは社会の喫緊の課題でもある。特にサルコペニアをはじめとする筋疾患は生活の質を下げる主要な要因であり、骨格筋萎縮に対抗するための医療介入法の策定が急がれる。本研究は骨格筋の維持を支える分子機序の一つである筋衛星細胞からの筋分化を促進することを目的とした研究であり、本研究で得られた成果は筋萎縮の予防や損傷筋からの回復促進につながる点で重要な社会的インパクトを有する。
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