研究課題/領域番号 |
20K07246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小路 武彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (30170179)
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研究分担者 |
柴田 恭明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (80253673)
末松 貴史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 技術職員 (70264249)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | マウス / 精巣 / DNAメチル化 / 5-aza-2’-deoxycitidine / 核小体 / 精祖細胞 / 精母細胞 / セルトリ細胞 / nucleolin / 精原細胞 / rRNA / In situ PCR / 5-azadC / pre-rRNA及びrRNAs / 電顕ISH / ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子局在 / 構造と機能 / エピゲノム / アポトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類精子形成過程減数分裂前期に残存する核小体が染色体配置に重要な役割を果たす可能性がある。本研究ではマウス精巣に於いて、減数分裂前期でのrDNA位置の同定やrRNAの産生・分布及びリボソームサブユニット形成動態を電顕in situ hybridization (ISH)法と超解像顕微鏡を駆使して解明すると共に、減数分裂時にX染色体のPgk-1から17番染色体のPgk-2に発現が切り替わるホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子局在と発現状態を解析し、ヘテロクロマチン化に関し核小体との関係を検討する。また、DNAのメチル化及びヒストン修飾等の核小体機能と染色体の核内配置調節への関与を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではDNAメチル化が精子形成細胞の核小体に与える影響を解析した。その結果、rRNA転写が抑制されている円形精子細胞では核小体のDNAが強くメチル化されていることが明らかになった。さらにDNAメチル化抑制剤 5-aza-2‘-deoxycytidine (5-azadC)を投与したマウスでは、精母細胞の核小体nucleolin 陽性スポットが増加する傾向にあった。以上の結果は、精子形成細胞では分化に伴って核小体DNAはメチル化されrRNAの転写が抑制されることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核小体は核膜周囲と連なるヘテロクロマチンに囲まれ、クロマチン凝集の起点として、また染色体領域を決める核内極性の基軸として働く可能性が指摘されているが、その形成過程の詳細は不明である。本研究では精子形成過程における核小体の不活化がDNAメチル化によって誘導されることを明らかにした。人為的rRNA 転写制御は、核小体形成過程の解明や、がん悪性度の指標となる核小体数の増加機序の解明に寄与すると期待される。
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