研究課題/領域番号 |
20K07257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
塚原 伸治 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90318824)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性差 / 性分化 / 性的二型 / 脳 / 社会行動 / 性ホルモン / 性的二型核 / 性行動 / アンドロゲン / カルビンディン / 性差形成 / 攻撃行動 / 脳の性分化 |
研究開始時の研究の概要 |
こころの性の多様性に関する社会の関心は高く、性的マイノリティも認知されるようになった。しかし、差別と偏見から生じる当事者のQOL低下が問題視されている。これを解決するには、こころの性の成り立ちを正しく理解することが求められ、脳の性差やそれが生じる仕組みに関する科学情報を収集する必要がある。本研究では、モデル動物であるマウスの視索前野と分界条床核に存在する性的二型核に着目し、性的二型核を構築するカルビンディンニューロンの社会行動における役割と性差形成における性ホルモンの働きを調べる。
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研究成果の概要 |
脳の性差を構築するカルビンディン(CB)ニューロンの生理学的役割とCBニューロンの性差構築機構を明らかにするため、マウスを用いて研究を行なった。研究の結果、CBニューロンには、性特異的な社会行動の表出を調節する働きがあることが明らかになった。特に、雄マウスのCBニューロンは、性的動機づけの調節や、同種他個体に対して適切な行動を引き起こすために必要である。CBニューロンには雄にしか存在しない集団があることも明らかになった。そして、雄特異的CBニューロンの出現には、新生仔期と思春期の精巣から分泌されるアンドロゲンの作用が必要であることも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳の性差は、実験動物だけでなくヒトにも存在する。本研究の成果は、脳の性分化機構を解明するという学術的目標の達成に貢献するだけでなく、ヒトの脳の性差の理解に資する科学的知見を提供するものである。本研究の成果を社会に発信することで、こころの性と性の多様性に関する理解が深まることが期待される。
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