研究課題/領域番号 |
20K07280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高橋 倫子 北里大学, 医学部, 教授 (60332178)
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研究分担者 |
畠山 裕康 北里大学, 医学部, 准教授 (00619067)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 内分泌 / 膵島 / インスリン / 蛍光 / 共焦点顕微鏡 / 糖尿病 / 蛍光色素 / イメージング / 分泌顆粒 / 細胞内運動 / 顕微鏡 / 蛍光画像 / 細胞生理 / アクチン / 細胞骨格 / 単分子イメージング / ホルモン分泌 / 内分泌細胞 / 細胞内小器官 / 蛍光標識 |
研究開始時の研究の概要 |
インスリンは糖代謝に深く関わるホルモンで、その分泌不全は糖尿病の主成因の一つである。膵島では複合型開口放出が抑制されているため、分泌調節においては個々のインスリン顆粒が細胞膜へ輸送される過程が重要と考えられた。しかし、顆粒動態の正確な定量手法がなく、その調節機構は未解明である。申請者は量子ドットを初めとする先端的な標識技術と1分子蛍光検出が可能な高速共焦点顕微鏡を用いて、分泌顆粒動態を定量化する実験系を新規に確立する。超解像化手法を併用し、細胞骨格や細胞内小器官の構造を空間解像 70nmで計測し、顆粒との相互作用や顆粒動態との相関を解明する。
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研究成果の概要 |
インスリンの分泌不全は糖尿病の一成因である。膵内分泌組織では複合型開口放出が抑制されているため、分泌顆粒の動態も分泌を調節する一過程と考えられた。そこで、顆粒動態を定量するための手法を、高感度高速共焦点顕微鏡、遺伝子工学的手法、蛍光標識技術などを組み合わせて新規に構築した。細胞内シグナル伝達の調節剤や細胞骨格の存在様式が、顆粒動態に影響すること、ならびに糖尿病高脂血症を模倣する実験条件で、顆粒動態と細胞骨格の双方が変化する事実を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インスリンは糖代謝や成長に深く関わる膵ホルモンで、その分泌不全は糖尿病の主成因の一つである。日本における糖尿病患者数は予備群を含めると2,000万人にのぼる。近年、ゲノムワイド関連解析で糖尿病の疾患感受性遺伝子が検討され、膵臓の発生や膵β細胞と関連する遺伝子領域が複数報告され、病態へ及ぼす影響が示唆される。糖尿病発症時の段階で、食後早期のインスリン分泌不足が確認される患者が多く、分泌の全貌の解明は社会的にも重要課題であり、本研究は基礎的な知見を提供し、糖尿病治療薬の開発や薬物副反応の解釈にも活用可能と考える。
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