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脳出血による発熱の分子・細胞メカニズムの解明:ミクログリアと血小板の関与

研究課題

研究課題/領域番号 20K07281
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48020:生理学関連
研究機関大阪工業大学

研究代表者

松村 潔  大阪工業大学, 工学部, 教授 (10157349)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード脳出血 / 発熱 / シクロオキシゲナーゼ1 / ミクログリア / 血小板 / プロスタグランジンE2 / プロスタグランジン / シクロオキシゲナーゼ / アラキドン酸
研究開始時の研究の概要

本研究では脳出血による発熱のメカニズムを明らかにする。脳出血時の発熱は脳病態をさらに悪化させる可能性があり、そのメカニズムの解明は臨床的にも重要である。これまでの研究代表者の研究は、脳出血による発熱にはミクログリアまたは血小板由来のシクロオキシゲナーゼ1が重要な役割を果たしていることが示している。本研究では次の3課題にとりくむ。①ミクログリアと血小板のどちらのCOX-1が発熱に関わるか。②脳出血領域で産生される脂質メディエータを網羅的に解析し、それらの発熱性(あるいは解熱性)を解明する。③COXの基質となるアラキドン酸はどのように供給されるか解明する。

研究実績の概要

脳出血による発熱の一部にはプロスタグランジンE2(PGE2)が関与している。これまでの結果から、ミクログリアに発現しているシクロオキシゲナーゼ1はこのPGE2産生に関与していないことが明らかとなった。今年度は、脳出血時に脳組織に漏出した血小板のシクロオキシゲナーゼ1(COX1)がPGE2産生と発熱に関与している可能性を検討した。PF4‐iCreマウス(血小板特異的にCreを発現)とCOX1-floxマウスを交配させ、血小板特異的COX1 欠損マウスを作成した。Genotypingで選別した血小板特異的COX1欠損マウスと対照マウスの尾血管から血液を採取し、血小板マーカーCD41とCOX1の2重免疫染色を行った。その結果、前者では血小板にCOX1の発現が見られないことを確認した。また、脳出血の実験終了後に脳組織の免疫染色を行った。両群ともミクログリアのCOX1は発現していた。一方、出血部位で凝集した血小板では血小板特異的COX1欠損マウスで、COX1の発現が見られなかった。これらの結果から血小板特異的にCOX1が欠損していることが確認できた。
これらの2群のマウスで、脳出血による発熱を比較した。コラゲナーゼを視床下部に微量注入して脳出血を引き起こした。両群とも脳出血により体温は上昇したが、上昇幅は血小板特異的COX1欠損マウスで減弱していた。この結果は脳出血発熱の一部に血小板COX1由来のPGE2が関与していることを示す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験に必要な遺伝子改変マウスの供給が遅れているため、実験がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

実験の個体数を増やし、結果を確実なものとする。脳組織のPGE2を測定し、血小板特異的COX1欠損マウスでPGE2量が減少しているか検討する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effect of microglia-specific cyclooxygenase-1 knockout on fever induced by cerebral hemorrhage2023

    • 著者名/発表者名
      石田駿斗、北岡志保、古屋敷智之、成宮周、松村潔
    • 学会等名
      日本生理学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 脳出血発熱におよぼすミクログリア特異的COX-1ノックアウトの影響2022

    • 著者名/発表者名
      石田駿斗、北岡志保、古屋敷智之、成宮周、松村潔
    • 学会等名
      温度生理学研究会2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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